2012年10月31日水曜日

2012 XTERRA World Championship Finish !

前日の津波警報というアクシデントがありながらも、
レースはスイムを含むフルフォーマットで実施されました。

そして、自分自身、無事にフィニッシュしました!


レイをフィニッシュで受けるのはIRONMANと同一ですが、
スタートからの内容は当たり前ですが、全く違います。

喩えるならば、IRONMANは”journey”旅であり、
XTERRAは”Roller coaster”ジェットコースターです!

じっくり歩を進めていくのに対して、めまぐるしく状況が移り変わっていくのです。



レース会場はスタート前から、人で賑わっています。

奥に見えるのが、トランジットエリアで、そこには世界中から集まった
XTERRAアスリートのバイクが主を待っています。



自分のナンバー46をつけたスタンピーの並びには、
世界チャンピオンにもなったSPECIALIZEDアスリートの
コンラッド・ストラッツがスタンバイしていました。

彼は昨年来日して、XTERRA丸沼を走っていまして、自分を覚えてくれていました。


お互いの健闘を誓い合い、固い握手!


彼のバイクはSワークス エピック です。

写真は、レース後の状態です。
コマンドポストがついていて下りもかなり攻めていくことが伺えます。


アッパーはトライアスロン用の着脱の容易なシステムでありながら、
足を保護するようにメッシュから素材が変わっていて、バンパーも装備。
ソールはMTB用、そのままです。

XTERRAは正直ニッチなマーケットかもしれませんが、
それでもSPECIALIZEDはそのニーズにあった最高のものを用意しています。

サイクリストのための Best Brand を目指すというポリシーが
ここXTERRAでも息づいています。

写真を見ると、その奥も”S”、そして”S”です。
バイクも、ヘルメットも、そして、このシューズもトップ選手からエイジまで、
とても多くのアスリートに選ばれていて驚きでした。



#31は今回優勝した、ハビエル・ゴメスのバイクもエピックでした。

シューズは、プロトのSワークスバージョンです!

ロンドン・オリンピックのシルバーメダリストにして
トライアスロン世界選手権シリーズチャンピオンに続いて、
XTERRA世界チャンピオンとオンロードもオフロードもいけるのです。

昨今のロードレースもそうですが、MTB、オフロードからロードに転向して大活躍する選手が
多いですし(MTB世界チャンピオンのクルハヴィは来季ロードに転向してしまいます)、
逆にロードが本当に出来る人はオフロードもいけたりします。

渦中のランスも、IRONMANはもとより、XTERRAも挑戦していました。
過去の事実はどうであれ、個人的に彼のチャレンジ精神には惹かれていました。

話はそれましたが、ゴメスのパフォーマンスは圧倒的で、
スイムをブッチギリで上がり、MTBはスペシャリストに、コンラッドに追いつかましたが、
ランでは再びブッチギリ、独走のフィニッシュです。

そのタイムは圧巻で、どうしたらそう出来るのか、まったく想像できない異次元ワールドです。

 スイム :19:05 バイク 01:29:54 ラン 00:37:51   トータル 2:26:50 

という驚愕のタイムなのでした。


自分のタイムは言うと、タイミングチップをスイムで失い、
バイクフィニッシュまでタイムが積算になってします。

後からリザルトで確認したタイムは下記のとおり、スイムバイクは推定のようです。

 スイム 32:55   バイク 01:41:16  バイク 00:47:15   トータル 3:01:26

細かいことはいずれにせよ、圧倒的な差に驚きであるとともに、
当然の差だとも理解しています。





さて、その自分のレースを振り返って行きましょう。

津波ショックから、朝からバタバタで準備をしていきました。

トランジッションにMTBを運びいれ、ボディマーキング、これがかんり待ち時間がかかり、
スイムスタートまでさらにドタバタに。息もつかせぬ準備で、スタート前には間に合いました。

スイムはプロが9時、その後1分後にエイジ男子、さらに1分後にエイジ女子というスタートで、
混乱を避ける配慮です。

スイムは浜辺から、号砲とともに波打ち際にダッシュ、波打つ海に突入していきます。
試泳の時と違い、いきなり波が高く強い!
津波の影響はないとのことですが、明らかに強く、レース後に話を聞くと日本ではスイムキャンセルになるレベルだとのこと。さすがXTERRA、アドベンチャーですね(苦笑

経験の浅い自分は、その波に翻弄されます。
ものの数秒~数分でプロの群れから置き去りになり、完全に一人旅。
こうなることは分かっていましたので、早くエイジグループに追いつかれて、
水先案内人になってもらいたいところ。

今回はスイムは1500mをM字形状に泳いできます。第一ブイまでいったら折り返し、
一度陸に上がり、第2ブイを目指し、折り返した後にT1に向かいます。

第一ブイまでおよそ375m、その半分くらいでエイジに追いつかれました。
後に着きたいところですが、速度差がめちゃめちゃあるので、全く追従できません。
それでも、ブイの方向はその流れでわかりやすくなりました。
なにせ、波が高く、タイミングによると部位はおろか、前泳者さて確認できないほどなのです。

それでも、過去のIRONMANセントジョージの荒波にもまれた経験から、
スピードは出せませんが、落ち着いて状況に身を委ねることが出来ました。
波のアップダウンに身を巻かれながらも、ジリジリと進み続け第一ブイをターン。
距離感も、コナの3.8kmワンウエイに比べれば短いものですから。

ブイをターンするときには、離れれ泳いでいたところから一気に集まりまとまるので、
密集度が上がります。
このターン途中で、脚をグッと掴まれました。そして、グーッと引っ張られた感触が
スッと抜けるときに、足にあったタイミングチップが皮膚に接触していた感触も失われました。

あ!

っと思ったけれども、為す術がありません。水中で事由自在に潜ってとりに戻るなんて芸当は
出来るはずはありませんし、見つかるとも限りません。
ままよ、と、そのまま一時上陸ポイントを目指します。
このままリタイアになったらどうしよう、などと不安もよぎりますが、まずは泳ぐことに集中します。

往路も波の影響が強いです。後ろからグワっと身を持っていかれると、
身体の向き、進路が変わって、なかなか真っ直ぐに進めないのです。
ちょこちょこヘッドアップして進路を確認しますが、その度々に海水が口に侵入してきます。

くおーっと叫びたくなりますが我慢して陸を目指し、まずは半分をクリア。陸に近づくと波が強く、
足をついても、身体がなぎ倒されそうになります。

ビーチランで、次の泳路に向かいます。
フラフラしながらも、あたりを見回しオーガナイザーを探します。

おお!丸沼でお会いしたXTERRAのプレジデント、ジャネットさんを発見!
慌てて事の顛末を説明しました。
そうすると、大丈夫だから先に向かって!と励まされ、第二ブイに向かって
波に飛び込んでいきました。

この頃には周りには追いついてきたエイジ女子が多く見られ、概ね同じペースで進めるようにもなってきました。
しかし、波は強く、高くなる一方で、速度があがるわけではありません。

波に揉まれ流れにも翻弄されながらも、手元の時計では30分とほぼ想定でスイムアップ、
ヨシ!とT1に向かって走っていきます。

T1に入ると、スタッフがチップを持って待機してくれていました!
そこでチップを付け替えますが、その装着バンド、ハトメが弱くはめた勢いでポロっと抜けてしまいました。
ああ、これならば、引っ張れば取れてしまうな、と妙に納得(苦笑
もう一度もらい直して、付け直していきます。

結局トランジットで5分くらいかかり、タイムロスしましたが、これで記録が残ります。

XTERRAのホスピタリティに感謝しつつ、得意のMTBへ!



写真の通り、MTBはアクションの連続です。
同じエンデュランススポーツながら、エアロフォームを保ち、
ケイデンスを維持し続けるIRONMANとはかなりの差があります。

パイナップル畑と、ゴルフコースとして使用されていたプライベートな土地を
思う存分走り回るバイクコースは、生粋のマウンテンバイカーには
イージーコースと言えますが、それでも速く走るテクニックが随所に必要になります。

昨年はジープロードメインで単調でつまらないと評されたコースですが、
今回は木々の間を縫って走るシングルトラックを前半に多く配置して
間延びを抑えていて、アップダウンとコーナーを繰り返していきながら登頂していきます。

コースは秀逸ですが、スイムで出遅れた自分は前走者の分厚い壁に悩まされました。
結果的にスイムアップしてから300人くらい抜いた計算になりますから、
その追い越しの苦労が伝わるかと思います。
これは、スイムが遅い自分の責任なのです。

楽しいコースもスキルの差でスピードの差がかなりついてしまい、
あっと言う間に追いついてペースダウン、追い抜けるところまで待って
4~6人をまとめてゴボウ抜きをくり返していきます。

トラクションが甘くなる砂地上りでは、自分は乗って行けるのですが
前の一人がつっかかるとドミノ倒しのように全員止まって足をつくはめになります。
XTERRAではソックスを履かずにMTBシューズを履くので、
砂が入ると不快なので余り歩きたくはないのですが、
これもまたXTERRAの醍醐味、ホントワイルドです(笑

多くのアスリートを抜いていきますが、いろいろなタイプの人がいます。
老若男女、上半身裸なの人から、日焼け対策のスリーブをつけた人、
ハイドレーションバックを背負ったり、トライスーツだったりと千差万別で、
自分に合わせた装備チョイスがXTERRAの面白いところなのでしょうね。

ひとしきり登ると、両側が崖の稜線を渡り(YOUTUBEのレースダイジェストの
ヘリの映像を見ると爽快ですよ)、一時のダウンヒルへ。
豪快にハイスピードでジープロードをかっとびます!
速度は体感では、オンロードなら80km、実際は50km位だと思いますが、
振動で震えるバイクを時には遊ばせ、時には押さえ込み、
まるでダイブするかのように紺碧の海を見下ろし砂塵舞うストレートを下っていきます。

下りがこのまま続いたらサイコー!と思い始めたところで、
おもむろにコーナーを抜けるとそこからまた上りです。

さっきの上りで、あそこまでは登らないよね、と見えていた
吊り橋まで上り詰めていきます。
路面はジープロードメインになるので、追い越しは苦にならないのが幸い。

ガンガン抜いていくと、周りはかなり速そうな体型のアスリートばかりになります。
プロの女子にも追いついては追い越しを繰り返していきます。
さすがにプロ男子にはなかなか追いつきません。
プロともなれば、スイム、バイク、ラン、どれも抜かりないですから。

エイジだと、どれか速いと、とくに時間の長く速度の高いバイクが速いと圧倒的に
有利になりますが、プロでは全てが自分よりも速いので、勝負になりません。
まあ、今の自分ではこれが精一杯なのですが。

上りとはいえ、一瞬の平坦区間で速度あげてシフトアップしていくことで、
上りを惰性で登れるようになり、この勢いをつけて上る、というの技術が
29で速く走るにはとても重要です。
一定ではなく、ある程度の速度まで一気に乗せていくこと、これを徹底します。

中盤の最高標高地点を登れば再び一気呵成のダウンヒル!
時折、コーナーが深かったり、ガレ場を抜けたりもしますが基本的には
広いジープロードです。
ハイスピードで下るので、そのなかでも最良なラインを選ばないとスリップや
パンクの可能性もありますから、絶えず先を見渡し先手先手で動いていきます。
バイクにしがみついてじっとしている場合ではありません。

コースも終盤になり、街の近くまで降りてくるとハイウエイをかすめてから
登り返します。
緩斜面のジープロードなのですが向かい風が強くインナーに落として
ケイデンスを高く保ちます。
もうすぐトレランにトランジットなのでラックスもさせつつ、脚をリズミカルに動かして
ランのピッチで足運びをしやすくさせつつしていくのです。




一瞬の激坂ハイクアップを経て、楽しいシングルトラック、ちょうどバイクの
コーナーリング半径に合わせたアールで作られ連続したコーナーでハンドリングが
小気味よく、MTBを満喫したところで、いよいよトレイルランニングにトランジットです。

ちなみに今回のゼッケンベルトはGPSセンサー付きのものがプロと
一部トップエイジに配布されて、これいよりバイクとランでは、
選手それぞれがどこに位置しているのかが、メイン会場のモニターや
世界中のPCでもリアルタイムで見れて、展開も楽しめたそうです。
これは一部始終を見渡せないアウトドア・スポーツでは画期的な取り組みですね。

トレランは試走をしたかいがあり、スムーズに足を運んでいけました。
ただし、バイクでは曇って涼しかったのですが時折差し込む強い日差しの中、
上っていきますので熱中症に注意して、1マイル毎のエイドで頭と脚を
冷却しながら走り続けました。

上りでは小刻みにピッチを保ち、下りでは体の下の着地を意識して
スピードを保ちます。
それでも、バイクでは誰にも抜かれなかったのですが、ここでは上りでも、
下りでも、数名ずつに追い越されていきます。
ランもまだまだ課題が多いです。

上りのピーク付近でプロ選手がペースダウンで歩いていてパス、
そこからの下りではいいスピードで追い越されました。
すかさず後ろにつけ、千切れそうな中ギリギリ視界に入るように
踏ん張ってついていきます。
ライン、スピード、足運びを見よう見まねで保ち、不慣れな下りも
自分だけでは維持できないペースで下っていきました。
後半に現れる急な上りの舗装路も何とか歩かずにクリア、そこから
山肌の斜面のスイッチバックを下り、ハイウエイをくぐり、林を抜けるとビーチへ出ます。

ゴールまでのビーチランを、重い足取りで砂にとられつつもこなして、
最後の急坂に息も絶え絶えながら、無事にフィニッシュ出来ました!




iPhoneでもこのように通過タイム、ライブタイミングを確認することが出来ます。

アスリート、それを応援する家族、友人のためになる新しい試みの一つですね。

XTERRAワールドチャンピオンシップはワイルドながら先進的な取り組みもしつつ、
ホスピタリティに溢れ誰にでも門戸を開き、大自然を満喫しながらも高級リゾートで
華やかでもあるなど、魅力のオンパレードなのでした。






百聞は一見にしかず、このムービーを是非御覧ください。

ここで泳ぎたい、乗りたい、走りたい!参加したくなりますよ~

来年の8月丸沼でのXTERRAジャパンで是非スロットをゲットしましょう!









XTERRA 前夜のアクシデント

XTERRA会場は様々なイベントが開催されています。


前日には、XTERRAランコースを使ったトレイルランニング。
10k、5k、そしてキッズの部もあります。

当日申込可能なので、アスリートが試走を兼ねて走ったり、
応援の家族が走ったりもしています。
地元の方々も走ってゴールがとても盛り上がってましたね。
キッズの部は参加無料で、親が一生懸命なのは東西を問わず。


スタートフィニッシュエリア様々なブースが会場に出店していて、
人の往来がすごいです。
日差しが強いので、日陰を求めてそのテント内に入るということもあります(苦笑




自分は、こちらにイン!
ヘアスタイリングの世界的なブランドである Paul Mitchell がカットスタジオを開いていて
スタイリストにカットしてもらえて、そのフィーは全額チャリティになります。

ハンディのあるアスリートのチャレンジを促すためのチャリティで、片脚の女性アスリートも
このXTERRAに参加していたりと、そのバリアフリーの考え方には自分も強く共感します。

もし、仮に、今の自分が、片脚を失ったら、生きる希望も失うも同然かもしれませんが、
またこれにチャレンジできるとしたら、逆境でもがんばろう、と思えるかもしれません。

自分にも出来る、出来ないことは何もない、とても大事なマインドだと思います。



さて、カットしてもらったのはショートだけに普段とあまり代わり映えがしない(苦笑
この時は、ブランドのワックスで毛先に表情をつけてくれたけど、
自分自身ではそんな事しないので、ちょっと嬉しかったりもしますね。


ランコースのオープンとともにコース試走をして会場を後に。

コンドに戻り、ビーチサイドのカフェでランチを。
ものすごく景色がいいので、いつでも行列のお店です。


明日のレースのためにカーボ・ローディング、その1です。
人気のパンケーキに添え物はポテトをチョイス、これがどちらもボリュームが凄くて、
挫折しかけましたが、なんとか完食。

クリームはちょいちょい横によけてしまいましたが(笑

ハワイでは、日差しが強いので、アイウエアが欠かせません。
濃い色のミラーや、ポラーレンズが大活躍です。

自分が愛用しているSMITHのポラーをかけると、レンズ越しにハワイの景色を
思い出すこと必至ですね。



お腹がこなれた夕方からは、さらにカーボ・ローディング、その2です。
カーボ・ローディング・パーティはリッツのホールで行われて、
そのメニューはいろいろと世界のイベンと参加した中で、一番美味しかったです!



メニューは、まあ、普通なのですが、日本人にも好まれるような感じで大味ではなく、
奥にあるデザートも、アメリカンな砂糖の塊ではなく、
スポンジはふわふわ、クリームも極めが細かく、
アップルパイも甘さ控えめで、シナモンとりんごの味がしっかりと楽しめました。



XTERRAに参加の日本のアスリートたちです!
チャレンジマインド旺盛な方々ばかりで、とても個性的な面々です!!


XTERRAは誰にでも世界最高峰の大会にでるチャンスのある種目でありますが、
それでも幾つかのハードルを超えてこなければなりません。

ここに集ったメンバーは身体も、メンタルもタフな連中ばかりです。
でもMTBのスキルはまだまだでしょうかね、
自分のスイムスキルも褒められたものではありませんが(苦笑

逆に言えば、多く方に出場のチャンスがある世界選手権でもあるのです。
イージーとは言いませんが、チャレンジのし甲斐がとてもありますよ!


そして、この楽しいパーティの後に、そのアスリート達のタフさを試すような
アクシデントが襲ってきたのでした。。。


なんとカナダ沖の地震により、ハワイ全域に津波警報が発せられたのです!!!


ビーチサイドでゴキゲンです、なんて言っていたコンドはもろに避難区域に。。。

津波といってもここでは数cm~2mとのことでまあ、被害はないだろうと
思いましたが、それでも日本人はあの日の教訓を生かさねば、と、
高台にあるハイウエイ沿いのモールにバイクで一時避難しました。

パトカーも出動して、騒然としてます。

が、いたって落ち着いていて、週末だったので、ハロウィンパーティの途中で
避難してきて、その駐車場で続きで盛り上がっているくらい陽気(苦笑

ゾンビがモールを歩きまわるなんて、昔の映画のワンシーンのようです(笑


さて、
到達予想時間を過ぎて何もなかったので、コンドに戻ろうとしたら、
なんと警官が交通封鎖をしていて、解除になるまで戻れません。。。

高台に位置するリッツに宿泊の方のところに一時避難して、0時に解除になったのに合わせて、
コンドにようやく戻れました。

バイクと補給の準備をして、眠りについたのは1時過ぎ、
スタートまで8時間を、起床までは5時間弱しかありませんでした。

ともあれ、なんの被害のなかったこと、レースが無事に開催されることに、
感謝したいと思います。

走れるだけで幸せです。


2012年10月27日土曜日

XTERRA WORLDCHAMPIONSHIP マウイの生活

ホノルル、コナ、と続くハワイ遠征3連発の最後を飾るのはマウイ島です。!


マウイ島にはこの通りのプロペラ機で渡りました!

メイン空港でもないこともあるかもしれませんが、オアフ島、ハワイ島に比べて
どんどん田舎に来ている感じです。


チケットを見ると座席は OPEN となっていて、乗り込んでみると、
お好きなどとこにどうぞお座りください、と言うことで、
さながらバス感覚ですね。

バイクケースも載るのか?と思うほどの機体の小ささです(汗


下ろした荷物はこんな感じです。
大きな荷物はこれで全部、なんとか載って来ました。


バイクケースの他にサーフボードも見られますね。
そして、一番上にはハンドル、サスペンションがむき出しに?!
そう、自転車そのままで預けた方もいるんです!


ホノルル在住の方でしょう、チェックインするタイミングが一緒でしたが、
そのまま堂々と、はいどうぞ、となっていました。



さて、そこからタクシーで10分くらいと激近のコンドミニアムに到着。
椰子の木々の奥には隣の島と海が見えます。


荷物の開梱もほどほどに、時差ボケ対策に日差しを浴びて体を動かそうと、
ビーチへGO!
ものすごく綺麗な海です。
今年は、シンガポール、常滑、コナ、と海を泳ぎましたが、人生最高の美しさです!
水は透き通り、珊瑚礁も見え、青や黄色の熱帯魚も泳いでいるのが、
顔を水につけるだけで、はっきりくっきり見えるのです。

ウミガメ、ハワイで言う Honu ホヌ、も生息していて見ることができるそうです。

とはいえ、コナで3.8㎞泳ぎ切ったとはいえ、不安材料である、
海でのノンウエットでのスイムですから、慣れておかねば、と、
まとめて30分を泳いでみました。
波がこの日はなかったので、海水の浮力を十分に感じ、落ち着いて泳げましたし、
何より浮遊感がとても気持ちいい!

泳げば泳ぐほど、水と親しめる感じです。
初心者は、習うこと、慣れること、両方が大事。
スイムも、自転車も、ですね。


暗くなる前にホテルから1kmジョグで、当座の水、朝食、ビールを買って来た後に、
バイクを開梱、フレーム、ホイール、各パーツをチェックしながら、組み上げます。
アメリカのセキュリティチェックTSAで開けられていて、無理やりつめ込まれたのか、
空気がスカスカのタイヤがリムから外れていて、バイクケース中が危うくシーラント液に
まみれてしまうところでしたが、ギリセーフ。

何の問題もなくこれで、バリバリ乗れそうです。
今回はイージーコースということで、愛用の29ハードテールであるスタンプジャンパーです。



翌日はXTERRA会場にレジストレーションへ。

場所はなんとリッツ・カールトン!
超高級ホテルリゾート内をメインにして行われるのです。

MTBの世界選手権やワールドカップもそれなりに高級リゾートで行われることが多いのですが、
マウンテンリゾートに対して、今回はビーチリゾート。
山で過ごしていた現役時代から、眩いばかりのビーチリゾートへ来れるようになって
正直に言って、とても嬉しく思いました!


受付会場のバンケットホールの前には、めちゃ豪華な室内なのですが、
バイクのブースが展開されています。

その一角には、SPECIALIZEDの展示もされていました。
ワールドチャンピオンシップに来ているとても多くのアスリートが
Epicやスタンピーに乗っているし、ヘルメットが異常にプリヴェイルが多かったのが
印象的です。

SPECIALIZEDはXTERRAでもプロモーションを唯一絶対くらいにものすごく
力を入れているので、その効果でしょう。

今回も、モーガンヒルHQから担当スタッフが来ているし、Worldチームの
サポート選手が多数参戦しています。

これらのブースでは、遠征で持参したバイクのメカニカルサービスも行なっていて、
何かトラブルがあっても安心です。



華やかなホールの中では、受付を行われています。
XTERRグッズの販売、オフィシャルスポンサーのブースもこちらにあります。
なかには、ハロウィン仮装パーティ準備ブースもあり、
衣装やメイクも相談に乗ってくれるそうで、パーティと遊びに真剣ですね(笑



自分はもうプロアスリートではありませんが、丸沼でエントリーしたのと同じ
プロクラスにエントリーになっています。

スイムはビギナーレベルのなのに(苦笑
まあ、当たって砕けろでトップレベルにもまれてきます。

今回は、コナのIRONMANワールドチャンピオンシップとの”ダブル”エントリー!
世界でも僅かしかいない限られたアスリートなので、そのクラスにも記録がかかっていますが、
なんとトップはIRONMANは8時間台でフィニッシュしているそうなので、
そのレベルの高さが伺いしれます。



エントリー後は、コーストレーニングです。

会場のビーチはやや波がありますが、自分でも問題ない程度です。
本番もこれくらいならばいいな、と願っていましたが。。。

その後は、MTBコースへ。
小刻みに上って下ってを繰り返しながら標高を稼ぎ、
もの凄い絶景の稜線を目指していき、超高速のジープロードを

海に下ってダウンヒル!
という最高のコースです。

自分にとって難しいセクションはありませんが、暑い中に
1200m近くの獲得標高にもなる上るのはなかなかタフですね。

実際に、2時間弱の試走でも、ロングボトルの水は軽く飲み干してしまいましたから、
熱中症には注意が必要です。



部屋に帰ってからマウイの味を堪能、コナビールは
散々飲んだので、マウイビールを見つけて楽しみました。


キッチン付きの部屋でしたが、調理はめんどくさいので、
スーパーやメキシカンのTO GOで済ませていますが、
ロケーションが良いので、南の島のリゾートというスパイスが効いて、
とても美味しくいただきました。


デザートもマウイ産のイチゴ、こんな暑いところだとトロピカルフルーツ、
パイナップル、パパイヤ、マンゴーのイメージですが、イチゴも生産しているんですね~



夜には、プールに併設のホットタブのジャグにて、
温水、冷水の交互浴をしてIRONMANから残る疲れを癒しました。

レースには完全回復して良いコンディションで
スタートラインに立ちたいですからね~



2012年10月24日水曜日

市民祭りでスポーツバイク

ハワイから一時帰国している週末は、地元近隣の越谷市民祭りにて
スポーツバイクの魅力を感じてもらおうとという有志のお手伝いをさせてもらいました。


クロスバイクからロードバイク、マウンテンバイクまで展示をして、
見て、触ってもらいました。


そして、簡易コースを作って、実際に乗ってもらいました。

とても狭い敷地でしたが、Uターンのコーナ、段差、スラロームなどを
安全に子供でも楽しめるように配慮して、レイアウト。


こうして、ジムカーナ的な走りをするのも新鮮だったりします。
一緒になって走って、楽しみましたよ。




さらに目玉企画として、MTBトライアルパフォーマーの
岡村 周治さん、通称オカッピーのショーが3回も行われました。



となりのステージでは、戦隊ショーが行われていてその合間を縫ってと
スケジュール調整をしました。

その戦隊ショーを見ていて、自分は小さい頃からTVの中のウルトラマンとかのヒーローは
認めても、ショーで見るようなちゃちなヒーローはニセモノだ!
なんて思っていたことを思いだしました。

画面の中のヒーローはしっかりと作りこまれていて、プロの業が生きていましたから。
しかしながらショーではまさに、言葉は悪いですが子供だまし程度であり、
画面の中の本物のクオリティは持ちあわせていませんから。

今回とても多くの親子の人だかりができていました。


それよりも人は少なかったですが、それでもバイクの試乗とショーに来てくれた
子供たちの目は本当に輝いて楽しそうでした。

バイクの楽しく乗りたいな、一人にでもそう思ってもらえたなら嬉しいです。


2012年10月22日月曜日

SHIV BG FIT




宮古島Shivチャレンジ http://specialized.blueoceans.jp/

こちらに挑戦する二人のトライアスリート、それぞれが愛用しているSHIVの
BG FITをコナからの帰国翌日に担当させてもらいました。



女性アスリートの通称チャコさんは、オリンピックディスタンスを経験してますが、
ロングは初挑戦ということで、ここまでの自分を重ねて応援したくなります。

ロードバイクからSHIVに乗り換えて、まだエアロポジションに慣れていないようですが、
柔軟な身体とマインドを持ってますので、乗る頻度を高めれば
すぐに乗りこなせるようになると思います。

もうすぐ、台湾でのIRONMAN70.3に挑むということで、
そのレース内容が非常に楽しみです。


かたや男性アスリート、通称アッキーはその身体パフォーマンスの高さはもとより、
チャレンジ精神旺盛で、正面突破で勝利を狙うという強い精神力をもっています。

自分も高いレベルで走りたいと思っているので、アッキーの取り組みにも
注目して刺激をもらっています。

先日は、土日で新潟往復を敢行!
思いつきとのことですが、自分的チャレンジを行うところなんて、とても魅力的です。


自分も二人同様に、宮古島にも高いレベルで初挑戦してみたいな~と思っています。






コナの模様を随時アップしていきます

コナでの様子はFacebookやツイッターで発信していて、
ブログでは写真アップにとどまっていましたが、
(宿のLANがPCでうまく繋がらず、コメントを十分出来ませんでした)
ようやく落ち着いてきたので、XTERRAに行くまでに、
各写真にコメント、コナでのストーリーを綴って行きたいと思います。


写真は、レース前日、バイクチェックインの模様です。
ボランティアが一人ひとりについて、ケアをしてくれます。

彼もトライアスリートで、いつかはコナに出たいな、と言っていました。

一週間たった今も夢、だったのではないかと思う今日この頃。。。

2012年10月15日月曜日

初めてのコナ、無事にフィニッシュ!

いよいよレースの日がやって来ました。


同行してくれた、メイストーム大西さん
スイムコーチでもある飯田さん の写真から当日を振り返ります。



静寂に包まれたトランジッションエリア、日の明ける前から
レースの準備は始まります。

バイクにドリンクや補給をセットしたりタイヤに空気を入れたり、
ボディマーキングをして、スタートに備えます。



スイムスタートには当日ともに挑む世界トップアスリートが勢揃い。



海岸線には多くのメディアと応援の人、人、人!



スタートは少し沖合に出て浮かんだ状態からの
フローティングスタートです。

慣れない自分はこれで疲れてしまうことを避けるために、
時間切りまで陸で待機して、スタートに間に合うように泳ぎだして、
それをウォーミングアップ代わりにしました。

落ち着いたところで、大砲!の合図で2000人弱のアスリートが一斉に
長い道のりに進みだしました。


スイムは約2㎞の往復です。沖まで1周の巨大ループ。
泳いでも、泳いでも、折り返しにたどり着きません。
目印にしていた、海岸線の白いホテルを過ぎてもなお
かなり先に目印の大きなヨットが停泊しています。

ウエットスーツを着用しないでのこの距離はもちろん初体。
けっこうビビりながら進みますが、海水がかなり浮きやすく、
多少の波はありましたが、海水を飲みのみなんとか、折り返しにたどり着きます。

遅い自分の周りにも、けっこう人が居て安心して泳げます。
とはいえ、女性が圧倒的に多かったですが。。。

折り返してから後は、岸辺に近づくだけなので、俄然気持ちに余裕が出ます。
沖に泳いでいくというのは、経験が少ない者にとっては恐怖がありますゆえ。

しかし、気持ちの余裕とは裏腹に、流れにもまれて、どうにもまっすぐに泳げておらず、
蛇行、修正、また蛇行の繰り返しです。

それでも、時間とともに着実に地面が近づいてきます。

朝スイムの連続で見慣れた感のある桟橋が大きくなり、そして手のひらが砂を掴みました。

まずはスイムアップを果たしました!


トランジッションでは、ボランティアがスイムスーツを脱がしてくれたり、
サンスクリーンを塗ってくれたりとサポートをしてくれます。

バイクギアバッグをピックアップして、装備を整えてバイクに向かいますが、
尿意、便意をもよおしてトランジッション内のトイレにピットイン。

すこしりきみますが出ません、そのままバイクに向かいました。

すこし波酔いか、ふらつきつつバイクに飛び乗ります。
このとき足が十分に上がらずにバイクにぶつけてよろめいてしまいました。
が、すぐにS-Wトライヴェントを乗りながら履いて、バイクコースに飛び出して行きました。

目指すは5時間切り。


真っ直ぐなハイウエイをひたすら一定速度で直進、というイメージでいたのですが、
思ったよりもアップダウンがあり、速度は50kmオーバーから30kmを下回ると
かなり上下しました。

トップは12Tなので、ギア比が足りずに下りで漕げずに安定とスピードを得られない
箇所もいくつもありました。
次回は11Tをつけてこようと思いました。


風も聞いていたとおり強く、それでもこれは平均的なのだろうなと、
向かい風でも5時間を切るべく、持続可能なペースを最大限発揮して
コースを突き進んでいきます。

結果的に、ゴール後の話では、このコンディションは風は強いほうで、
暑さも影響するほどのタフコンディショとトップ選手たちは評していたそうです。



暑さ対策では、エイドで水をかぶったり、冷えたドリンクを飲んだりと
冷却にも努めました。

前後バトンホイールということもあり、時折強く吹く横風には
バイクをグラっともっていかれることもありましたが、
SHIVのおかげかヒヤッとすることもなく、走りきれました。

前走者を見ていると、地形の変化箇所で、横風が吹いてくる箇所を
予想できるようになったりして対応できたこともあります。

上りの低速度になったら、ダンシングもいれてエアロフォームでの身体の負担を
集中させないように姿勢を変えたり、動的なストレッチを意図していきました。

周りの多くの人が、20km程度まで落ちてもエアロフォームを維持するのは??でした。

バイクは、スイムアップが遅いこともあり、100%追い越すだけでしたので、
ドラフティングをとられる心配はありませんでしたが、
ブロッキングをとられないように、審判者にも注意しながら走りました。

5時間をわずかに切る、4時間58分でバイクを終えました。

集中していると、スイムもバイクもあっというまです。

ここまでは、想定通りのペースできています。

RCX5を見ながら、常にオーバーペースにならないようにコントロールしながらの
バイクパートだったので、まだまだ体力的な余力も想定通り十分あります。

残すはフルマラソンのみ。


トランジッション2でも、バイクをボランティアが受け取ってくれて、
すぐさまランギアバックを受け取りシューズを履き替え、LUMINAバイザーを被ります。

ここまでこれた要因として、LUMINA連載のトレーニング探訪での様々な方々の
アドバイスのおかげでもあります。
それを力に、とこのバイザーを選びました。



しかし、気力と体力とは裏腹にT2でもトイレしましたが、
お腹の具合がすぐれない。。。

走りだしてしばらくすると振動からか、ズーンとお腹が重くなり、
腰が下がってペース上がりません。

序盤にも用足ししましたが、その後もガスが走りながら出てきます。
いよいよペースも下がり、圧迫が下腹部に来ました。
ハイウエイに出てトイレを我慢する時間が続きました。

よほど見通しのいいハイウエイ沿いでもしてしまおうかと悩みましたが、
しばらく我慢して走ると、エイドステーションが見えてきました。
そこにはトイレがありました。

ジェルとコーラを持って、ゆっくり腰掛けて用足しをしながら補給もしました。

海水を飲み過ぎたのか、はたまたレース前の食事か、スイムアップから
違和感がありましたが、バイクで固形物をジェルブラスと以外には摂っておらず、
比較して水分が多めだったのかもしれません。

課題は尽きることはありませんが、次はもっと上手くいくはずです。



出すものは出しても、我慢の走りは変りませんでした。

どうにも腰が下がった姿勢になってしまい、自分の走りが出来ません。

そのうえ水をかぶった時にシューズを濡らしてしまい、前足の裏に
まめだできてしまい、着地の度にピシピシ痛みが起こります。

辛い、歩きたいと思うことは何度もありました。



しかし、多くの応援に励まされ、なかでも、この応援!
気合が入りました。
セントジョージの荒れたスイムに比べれば、なんてことはありません。
一緒に過酷な条件に挑んだ仲間からの応援は力になります。

歩くものか!

RCX5を見ながら、強度は落ちすぎないように、走速度は下がっても
今出来うるペースで、1m,1m、着実に進んでいきます。

距離表示は徐々に減っていき、遂に数キロになり、コナの街中に帰ってきました。

そこからは多くの声援に後押しされ、辛い、という思いは霧散して、
かわりに湧き上がる達成と充実につつまれ
フィニッシュに駆け込みます。




幾重にもできた人垣のアーチを抜けてフィニッシュへ、
遂に目標にしていたIRONMANコナのゴールを果たしました。

嬉しさととも安堵感が広がります。



今回の辛い終盤には、白戸太郎さんがすれ違いざまに 「粘れ!」
と叱咤してくれて、なんとかペースを保てました。

これが凄く効いて、迫り来る太郎さんからも数十秒差で先着することが出来ました。

順位とかは関係ないですが、大先輩と一緒にゴールできてとても嬉しいです!



いつもどおりのスイムでの出遅れ、予期せぬランでの失速、などありましたが、
フィニッシュの喜びはひとしおですし、
まがりなりにもサイクリスト出身の自分がバイクパートで、
SHIVのパフォーマンスを活かして、良いタイムで走れたのは、
とても自信がつきました。

それにつられて、スイムとバイクをもっと良く出来たら、と欲も出てきます。

来年もまここに来たい、再び Road to KONA を想像してしまいます。


ともあれトライアスロンを始めるにあたり、自分が目標に据えた、
IRONMANコナのフィニッシュを現実に出来ました、
想定タイムの10時間切りはできませんでしたが、まずは目標達成です。

自分に関わってくれたすべてのトライアスロン関係者のおかげです、
ありがとうございました!