2011年9月5日月曜日

2011エクステラ レースレポート 準備編


きっかけ
トライアスロンにチャレンジしたい!と、公言していた自分にとある方からの天の声が。。。
その方の名は白戸太郎さん「まずはやってみればいいのだよ」と飲み会でドーンと強く背中を押されて、前のめりになりすぎて前転しそうになりながらエントリーをしてしまいました。
その準備のトレーニングは、トライアスロンに向けて昨年末からコツコツとスイムスクールとランを始めていたのですが、スイムはまだまだ初級クラスでふし浮や息継ぎをやっていてレベルで、3種目の鬼門となることが予想された。
参加表明後は、スイムを重点的に強化と思い、恵まれた立場を利用して「TRIATHLON LUMINA」の連載企画、トレーニング探訪でTIスイムに行ってコツを学ぶと、自分でも驚くほどにあれよあれよと楽に距離が泳げるようになっていった。
これに気を良くして、エクステラに向けた準備を加速させようとしていた7月、SPECIALIZEDのプレス向け公式発表会でアメリカ出張にいった際に、トレイルライドでポイズンオークにやられ皮膚のかぶれでしばらくプールに行けず。。。この時点で、黄色信号点点滅の状況だった。



トレーニングデータをみると6月末から5週間、一度もプールに行っていないのである、さすがにこれはまずかろう。さらに7月、8月と書籍執筆でバイク、ラン共にトレーニング時間がとれずに全てが準備不足で臨まなければならないに状況に陥っていった。
しかし、焦ってもしょうが無い。

まずは皮膚の回復と共にプールに復帰、しばらくぶりだったのだが、むしろ新鮮で今までよりも落ち着いて泳げる感じだった。本番ではウエット着用できるので、評判の高い高性能なメイストームのウエットスーツをフルオーダーして、それが浮かせてくれるとのアドバイスから完全に開き直りして、プールではキックは捨てプルブイを脚に挟んでの距離対策に専念、プールに行ったら、細かいことはいったん気にせずにとにかく20分、30分と泳ぎつづけられるようにした。距離にして1500m、レース距離以上を兎にも角にも泳げるようになれたのでまずは、レースに出れると、と自分に言い聞かせた。


バイクトレーニングはこれも立場上、いろいろなイベントで走る機会があるので、上手くそれをトレーニングとして利用した。走れる時はなるべくペースを上げて、イベントを盛り上げると共に、自分のためにもなるように高強度となるようハイペースで走った。
なかでもバイクは最新のSPECIALIZED2012モデルの中から、レースに最高のバイク、Stumpjumper Expert Carbon 29を入手して、直前のMTBイベント、サマーキャンプでシェイクダウンしてレースペースで走りその高性能を確認して、自信を持っていた。自信というよりは、レーススピードで走ると楽しいバイクなので、速くレースで走らせたいという欲求か。


ランは時間のないなかで、30分でも(自分的には)満足なトレーニングができるので、頻度はなるべく保つようにした。夜の0時、1時から走ってそのまま就寝、となる日もあった。ペースはアップもそこそこに、心拍ゾーン3のLTペース、キロ4~4:30をターゲットとしてキープをして、軽くダウンをして終わり、というシンプルなものを、毎回行った。トレランにも行くはずだったが、結局、締切に終われて行けずじまいのまま本番を迎える。そのトレランシューズも事前にチェックのためにオンロードを走ったら、足裏の痛いこと痛いこと。数年前のシューズでソールのクッションがすでにご臨終とのことで、急遽買いに行き、サイズのあったもの選ぶ余地なく購入して、本番を迎えた。




なにもかもが付け焼刃で、不安と期待を胸に、前日金曜日に会場に入る。そこには世界チャンピオンのコンラッド。ストルツ選手もいて一緒に走ったり過ごしていると、おおらかなその過ごし方に何か自分でもできるのではないか、という大きな気持が湧いてきた。
MTBコースを試走すると、雨で荒れた部分もあるが、聞いていて想像していたよりもはるかに難しいコースが、自分のヤル気をかきたてる。スイムアップさえ出来れば、ここをおもいっきり走れる。

事前に試泳もしたほうがいいという親切な方のアドバイスを受けて、入手したてのウエットスーツを着用して初の湖でのスイムを行う。こ、これは!う、浮く!!驚くほどスムーズに泳げる。しかし、聞いていたとおり足がつかず、水底まで見渡せない湖では恐怖感が漂う。これはその克服との戦いでもあるなと、身が引き締まる。ヘッドアップで進行方向、前を見渡すことも上手く出来ない。ウエットがあるから大丈夫、大丈夫と自分に言い聞かせて前日を過ごした。
そして本番の朝、まだ見ぬランコースの一端を朝のうちに軽く身体をほぐしつつチェックしに行くが、これはランというよりも岩場を飛び回り、直登をロープで上る、アドベンチャーライクなもので、純粋な走力が問われるのは、数百メートルの舗装路区間のみ。これならば、自分でも足をくじかないように注意すれば楽しんで走れる!

全てのイメージを作り、スタートを待つ。参加者の中には旧知の中の人々もいて、楽しく時間が過ぎていく。

そして、いよいよ、自分の人生初となるスイムのためにウエットを着て、スタートラインに向かうのであった。