2011年11月2日水曜日

BTBでペダリング効率アップ!!!

今日は、静岡県修善寺の日本競輪学校にpル選手?報道特別枠?にて
バイシクルトレーニングブック BTB関係者のペダリング効率を科学的に数値化、測定をしてもらいに行ってきました!


競輪学校には将来の有望選手の卵が切磋琢磨していて、その凛とした空気はとても刺激になります。
パワーマックスや各種トレーニング設備はもちろん、競輪選手のトレーニングアドバイスや、日本代表選手も科学的アプローチするための先端設備が整っています。


最大酸素摂取量や最大パワー、30秒ミドルパワー測定など各種測定も多岐にわたりますが、今回はその中で、BTBでも提唱しているペダリングの伝達効率、発生効率を確認するための測定をメニューを実施してもらいました。


こちらの科学トレーニング、測定の専門家である先生直々に、マイバイクを採寸して、測定実験機とも言える巨大自転車ペダリング型パワー測定試験機にその数値を設定して再現して頂きました。


サドルはいかにも競輪選手御用達のようなもので、ペダルもまたビンディングではなくトゥークリップです。
そして、そこのペダルに、パワー、トルク、その力の向きというライダーの踏力を測るセンサーが備わっていて、それにより、様々な効率とバランス、とくに、BTB3章で解説しているブレーキとなる負の力すらも、科学で明らかにしてくれるのです!!


サドル、ハンドルポジションを微調整してもらった後に、おもむろに測定開始です。巡航速度キープしたイメージで、平均的なペダリングを意識して、普段通りを心がけます。


途中で測定値を確認して、意識をしてスキルの修正を図ってまた測定を繰り返します。

そして科学で見える化されたペダリングのスキルと効率はこちら!



上の円形は、左脚と右脚のそれぞれ、反時計周りのペダリングサークルにクランクの各角度でのペダルの向き、力の向きと大きさ、そして円周(接線)方向にかかる推進力に有効となる力、あるいはペダルにかかる負の力も示されます。

さらに下の波形は、各角度での掛かる力と有効な力との差(青の斜線)、そしてブレーキとなるフフの力(赤の斜線)をも視覚的に分かりやすく示してくれると共に、具体的な力の大きさ、数値としても示されています。

これらをもとに、ペダリングのどの局面に、無駄やむらを感覚だけではなく、科学的なフィードバックで、自分自身が理解することで、そしてスキル改善を行なっていきます。

世界選手権10勝の偉大な選手は、これをもとに練習に練習を重ねていたとのことです。
どんな天才でもそれに甘んじたら偉業は達成することは出来ないのです。



さて、今回はBTB著者である自分、そしてバリバリサイクリストである共同編集者、出版社女性担当者、指導を仕事とするコーチングのプロ、そして、一般サイクリスト代表、と5人で測定して、その効率を競ってみました。

もちろん自分が上記、ブレーキの負の力が少なく、伝達効率の左右平均65%という好スコアで優勝!

と、いきたかったのですが、なんと優勝は68.5%を叩き出した女性担当者が優勝です!
この方は、BTB制作をきっかけに今年5月からルーベに乗り始めたキャリア5ヶ月のビギナーサイクリストです。それ以外の男性陣は、レースも沢山出場していますし、経験年数も物凄くあるベテランです。。。

その優勝の秘訣は、BTB取材で、ペダリングの重要ポイントをインプットされていること、そしてBTBのペダリングドリルで日々短時間ながらコツコツとスキルトレーニングを行っていたこと、これがこの高効率スコアのためのポイントということでした。

いやはや、すっかりお株を奪われてしまった感がありますが、BTBの効果、ということは嬉しくもあります。


ちなみに、それ以外の方のスコアは名誉のためにだれがどれとは言いませんが以下のようになっています。

1位 68.50% 女性担当者
2位 65.00% TK
3位 57.15% 
4位 54.05%
5位 48.30%

と結構な差があります。しかし、競輪学校に受かるフィジカルの高い選手では80%の高い方もいれば、逆に30%と物凄く効率の悪い選手もいるそうです。そしてスポーツバイクに乗らない一般の方だと20%に近い方も多いとのこと!

とても効率の悪いペダリングで、無駄に体力を使って、きつくて辛い乗り方をしているということですね。

BTBでは新書の帯に「ほとんどの人のペダリングには50%のロスがある?」というコピーがありますが、実際はそれどころか80%のロスすらあるかもしれないのです!

キャリア6ヶ月の女性が最高スコアを出したことは、たまたまではなくセンスを有していたことも大きいですが、スキルトレーニングを十分に行なっていること、またそれ以前に悪い動作を身につけていないこと、が大きな要因だと思います。

いったん悪い動作をみにつけてしまうと、それに合わせて筋肉と神経系が対応して発達してしまします。つまりは最初が悪いと、トレーンングすればするだけ悪くなっていってしますのです。それを改善するには、いったんリセットする必要性もでてきてしまいます。

まるべく早い段階でスキルを修正して、伝達効率、発生効率を上げることが、体力アップの前に必須となります!

奇しくも今回の結果から、自分も多くのことを再確認させてもらい、とても有意義な競輪学校訪問でした。




そして、最後に僅かな時間でしたが、オープンしたての真新しい「伊豆ベロドローム」を見学してきました。国内初の屋内型板張りトラックを備えた自転車競技施設であり、アジアサイクリング競技の研修拠点でもあります。



香港ナショナルチームが早速合宿に来ていました。綺麗なフォーム、ペダリングで駆け抜けていました。

スキルも、効率も、頭で理解したら、トレーニングあるのみ!



自分ももっともっと磨いていくように精進します~