先週は月~金曜日とスペシャライズド・ジャパンの本拠地、厚木市に滞在していました。
市内目貫通りには、このような"S"フラッグが町を飾り、さながらヨーロッパでの自転車イベントのような雰囲気になっていました。
パーティやプレゼンの会場となるホテルにもドーンとバナーがディスプレイされています。
冷静な製品技術の話も、情熱的なバイク談義も、いろいろなディーラーさん達と大いに盛り上がりました!
百聞は一見にしかず
情報を知るだけでなく、性能を体感してこそ、ニューモデルの魅力を理解することが出来ます。
S-Worksモデルを筆頭に、20車種、100台に及ぶか、という壮観なバイクの眺めです!
自分も、色々なバイクをテストライドしました。
個人的な興味も含めてのセレクトだったりしますが(苦笑
まずは、S-Works VENGEです。
現行からの継続になりますが、今乗っているヴェンジプロは56サイズで、SHIVのエアロフォームに慣れてしまった体には少々ハンドル位置が高く感じてしまうようになりました。
そこで、54サイズでのハンドル位置、今の自分にあったフォームが取りやすいかを確認するためだったりもしますが、いや~ S-Works、いいですね!
結構な急坂や荒れたヘアピンの下りなどがテストコースに含まれましたが、その登坂も下りも自分には申し分ないです。
上りも軽快に登って行けますし、下りをガンガンに攻めていくにはターマックのヘッドとフォークの剛性が安心感に繋がってくるのですが、マイペースで走る自分には、十分すぎる性能でした。
そして、アップダウンのある高速巡航区間では、それはもう、どなたもが絶賛するように、高速維持が極めて楽でスピーディ、上りも速度を稼いでアッという間の数漕ぎで登り切ってしまえます。
この上りの軽さ、下りのコントロール性、高速区間の走行性能には、2014から大々的にスペックインされたROVAL CLXカーボンホイールの性能が大いに貢献しています。
ヴェンジには60mmハイトのモデルが装着されていますが、これはSHIVにも採用されています。
この2014SHIVも細部までブラッシュアップされていますが、ホイールはかなり性能アップに繋がりそうです。
軽く、乗り心地がよく、コントロール性も良く、ブレーキも信頼感がありますので、多くの人が扱いやすいホイールに仕上がっています。
60mmハイトは上りのあるアップダウンコースにも使え、風の影響も少ないので、日本のトライアスロンではかなり使いでのあるホイールになるかと思います。
自分も実際に乗ってみて、これはイイ!と実感しましたので、今乗っているSHIVに装着し、IRONMANジャパンを走りたいと思っています!
そして、MTBレーサーならば非常に気になる存在であろう S-Works EPICです!
フルモデルチェンジしたこのモデルは、先代の良いところを徹底的に伸ばすために、細部まで徹底的に修正箇所を洗いだし、改良をしています。
今回用意されたモデルは、その中でも WC=ワ-ルドカップ というモデルになっていて、フロントギアは完全シングルギア限定仕様になっています!
ギアを割り切ることで、リアバックを専用設計にし、より短く、より太くして強くもなっています。
サスも95mmと短くすることで、ヘッドも立ち、ホイールベースも短くなり、反応速度とハンドリングが"速く"なっています。
スピード、パワー、テクニックを兼ね備えたリアルレーサーが乗った時の性能を追求していて、ピーキーなかなり尖ったモデルになっていました。
そのハンドリングは、26モデルと比較してもキレがあり、安定性は自分で確保してね、と言わんばかりのハンドリングで、レースコースでのタイトコーナー、S字、スイッチバック、思う存分、バイクを倒しこんで曲がって行けます。
29のハイスピード巡航とグリップ性能と高いレベルで融合していて、まさに"ヤバイ"と思える走りが出来ます。
自分には、動体視力が追いつかない感じがしましたが、現役レーサーならば、上手くなったと錯覚できるほどの、キレキレに乗れてる感覚を得られることでしょう。
アドレナリン出まくりなので、自分もこのバイクに乗ったら、またレースに出たくなってしまうほどです!
WC ではない EPIC もラインナップしています。
こちらは、2枚ギアで、ストロークも100mmでホイールベースなどディメンションは現行と同様のモデルになっています。
Lサイズでのテストだったこともあり、WCに比べると安心感が高まり、非常に乗りこなしやすくなっています。
王滝などのエンデュランスにはこちらのモデルが適していて、XCレースと完全にジャンル分けを図っています。
先代モデルでも十分な性能だとも言えますが、、細分化することで、それぞれに最適な性能バランスを追求することが出来るようになったと言えます。
もちろん、このモデルでも基本的には、WCモデルと同様の性能を有しているわけで、王滝とJシリーズ両方出るライダーにはオススメです。
長時間のライドでは、安心感と安定性から得られる余裕は、最終的な速度の落ち込みを防いでくれますから。
実際に、自分が今選べ、といわれたらコチラになるかもしれません。
そして、さらにキレキレのモデルがあって、今の自分では乗りこなせいリアルレーシングバイク、
それがS-WorksスタンプジャンパーHTです。
詳しくは、他サイトのレビューに譲るとして、この極薄のトップチューブとシートステーで得られる乗り心地の良さは裏腹に、スルーアクスルを採用した前後足回りにより、下回りは剛性を極めたといってもいいほどの、反応をみせてくれます。
ターンマックよりも硬く、速く進むといってもよいかもしれません。
その分、跳ねたり、滑ったり、の挙動も速いので、俊敏なバイクコントロールが乗り手に要求されます。
まさにこれこそ、選ばれしトップレーサーのバイク、WCの真髄を味わえることでしょう。
ロードも、あるいはトライアスロンもそうですが、ニーズの細分化とそれに合わせた専用かつ最適設計をすることで、固有のフィールドで発揮するモデルをドンドンとリリースしてきているのが、最近のスペシャライズドの傾向だと言えるでしょう。
そして、もう一つの傾向がトップモデルの高性能をどなたでも入手可能な普及帯までドンドンとフィードバックしていること、
その性能が価格を越えたレベルで実現していることです。
ターマックは全て SL4 にバージョンアップされましたし、このアルミモデルの アレーレース も S-Works Allez と同じくE5素材とスマートウエルドという最新の作りのアルミバイクになっています。
その走りも、試乗にある普及アルミバイクの中で、一番レーシーだと多くのディーラースタッフが断言されていました。
このように荒れた急坂下りや上りの急峻な本格コースでの試乗で、多くの方が体感されていたので、間違いないでしょう。
アルミの僅かな跳ねの強さは残りますが、その分、この価格帯でのバイクの反応とは思えないほどの、敏速な加速とハンドリング、スピードの乗りの速さは、これからレースをガンガンやりたい若手の格好の相棒になることでしょう。
ちなみに、試乗コースでは安全にも十分注意をしていて、ロードとMTBともにコース整備を地元の協力を得て、事前にしっかり行い、また事前チェックも重ねることで、注意喚起の看板と路面マーキングも追加していました。
より安全に、より楽しく、より速く、製品も、スタッフの願いも、伝えていけたイベントだったと感じています。
自分も2014モデルを乗ることになりますので、またさらにその魅力を多くのサイクリスト、トライアスリートに伝えられるように、頑張って走りたいですね~