2015年7月31日金曜日

2016 S-WORKS VENGE ViAS

オールニューとなるエアロロード、"VENGE ViAS"ヴェンジ ヴァイアスを国内一番最初に乗り出す栄誉が与えられて、いてもたってもいられず、峠を繋いだ3,400mアップの100kmライド後のインプレッションです!

一言で言えば、操る悦びに溢れたエアロロード!!


写真の完成車スペックで乗っています。
ViASは、Venge Integrated Aero System の頭文字をとったサブネームであり、このバイクの特徴である、エアロの要素が全てが組み込まれ一体化、統合されたヴェンジ、という意味合いです。

空気、風と言う見えないものを、自分の口から語るのははばかれますが、その全体の一体化の効果はハンドリング、バイクコントロールに如実に表れています。

このハンドリングのキレと確かさ、バイク全体のコントロールのしやすさはあらゆるライダーが乗っても体感できるレベルなほどに分かりやすく、そしてそれは操る楽しさとなって伝わってきます。


そのハンドリングは、最善のエアロ効果を狙って作られた専用のハンドルとステムによってもたらされている効果が大きそうです。

ステムは地面と同じ水平、かつなるべく低い位置にセットすることが効果的であり、ハンドルをアップライズにすることで、ポジションセッティングを可能にしています。

このヴァイアスは自分に合わせた専用ステムが未到着なので、まだ仮位置なのですが、こちらのWEBツールで自分の今のバイクポジションから、ヴァイアスのフレーム、ステム、ハンドルの各サイズを選び出すことが出来ます。

https://www.retul.com/venge-vias-sizing/

ただしその元となる今乗っているバイクのフィッティングが、自身に合っていることが前提になります。
専用ハンドルとステムを使いますので、あとから交換して調整するのは全てが内蔵されているので、非常に難しくなります。

初期設定でフィットしたバイクを再現できるようにすれば問題ありませんので、事前に自分の体に合わせた確かなフィッティングを実施しておくことを強くお勧めします。


この全てが内臓されたハンドルステムは、見た目のスッキリクールな印象とあわせて、カチッとしてズレやラグ、ねじれやゆらぎのないハンドリングを実現してくれます。
これは正直、その見た目よりも衝撃的ですらあります!

また翼形状のハンドルトップには前腕を置きやすく、ブラケットに指を引っ掛け低い姿勢を維持しやすくなります。

ステムと、フォームをクランプする部分も強固なのでしょう。


もちろんフレーム&フォークもターマックと比肩する剛性を実現していて、ハンドルから全体にカチッとしていて、コーナーリングやダンシングなど横、斜めに力がかかるときの反応が気持ちが良いです。

空気抵抗のための流麗な各部ですが、この乗り味を知ってしまうと、鍛えあげられた筋肉にしか見えなくなります(笑


トップチューブは低いスロープと三角形状であり、そしてダウンチューブはヘッドの丸から三角っぽいエアロ形状から、フロントホイールを包み込むようなエアロ専用ブレーキとラインを合わせつつ、三角の前後向きを滑らかに移り変わり、最大幅のボリュームとともにBBあたりでは四角くなっていくという複雑きわまりない造形になっています!
この素晴らしい造形を眺め続けられるのは、オーナーの特権といっていいでしょう。
なにせ写真では表現できませんから。


チェーンステーのしっかり感も高く、しかし路面追従性はよく、固くて跳ねるといった挙動も荒れた旧道の下りでも皆無で、しっとりしているわけではありませんが、ホイール&タイヤがかなり良い仕事をして衝撃吸収は高いです。

このカッチリ感でこの乗り心地ならばバランスいいねって感じる方が多いと思います。


肝心のエアロ効果は前述、見えないものなので表現が難しいのですが、ボトル2本を装備しても問題ない設計になっているなど、あらゆるユーザーにとってフレンドリーなエアロであることが上げられます。

自分の体感では、25kmくらいから40kmに上げるのが引っかかりなくスムーズで楽に感じますし、40km巡航では軽い感じで、足の周りが良い気すらします。

決して高い速度域だけで良い感じではないのは、エアロ形状と剛性のバランスが高いレベルで実現できているからこそなのでしょう。

ただし、20km以下だとエアロ効果は体感しうるレベルではありませんし、乗り心地も普通かなって感じましたので、しっかりとした試乗環境で乗ってみてほしいものです。


この専用ブレーキは、キャリパーとのタッチや効かせてからガッツン握りこんだ時のフィーリングは異なりますので、最初は違和感ありましたが、何本も峠を下っていると、シューのあたりが出たこともあり、どこからパワーが立ち上がり、どこまで握り込めるのかがわかるとコントロールしやすいです。



フロントは確かなものの、リアはややVブレーキっぽい握りこんだ際のたわみを感じます。ワイヤー調整などで煮詰めていく必要性はありますね。
シュー角度で音鳴もありえますし、これだけ専用パーツが組み込まれ、全てが内蔵でもありますので、
やはり腕の立つ信頼できるメカニックに組み上げてもらうのは必須かもしれません。



組みわせれたホイール ROVAL CLX64、このホイールに合わせてViASを最適化していったと、開発責任者のクリス・ユーは言っていました。
それだけ、このホイールが良く出来ているということでしょう。実際に乗ってみて、おおおっ!て思うほどにいい足回りです!

タイヤよりも広い最大幅のリムにより空力とリム剛性も上がっています。タイヤ幅を活かして、断面形状をより丸くしていて転がり抵抗低減とともに、乗り心地も良くしています。

転がりが良くなるという実験結果と、空気抵抗を減らす効果から採用された前後で異なるタイヤサイズは、乗っていて違和感は全くありません。


ホイール全体のカッチリ感も高く、たわみは感じられないレベルなものの硬すぎる不快感はなく、加速と上りでのダンシング、コーナリングでさらに倒しこんでもピシっとしていて乱れもなく、実に気持ちが良いです。

ハブはセラミックベアリング採用で軽く、廻りもいいですし、ハブボディもエアロに最適化された形状をしています。
クリスによると、クイックリリースは地面と平行にセットすれば、形状による差異はないとこことでした。


スポークはエアロ形状になっています。
しかし、ニップルは内臓ではなく、整備性を高めていますが、内蔵してもエアロ効果は変わらないとこと。
こういった細かいところまで徹底的に検証しているのは、自社設備として自前の風洞実験設備を持っている強みが活かされています。
エアロなイメージと、実際は異なる部分って結構あるそうですから。

ともあれ、このCLX64は早速トライアスロンバイクSHIVにも装着して、アイアンマン・コナで実戦使用したいです!
リアディスクホイールと同等の比較結果もあるし、横風にも実際安定していたので、ハワイにバッチリだと思われます。


カーボンボトルケージとSWAT、携帯工具も標準装備で、一体化されています。
自分の使用はクランクスパイダー型のパワーメーターが間に合っていませんが、それも標準装備されていますので、その面でみると高額な価格にも納得度が高まります。


乗りて行うレベルの整備性は確保されていて、ブレーキのテンション調整などは自分でもしましたし、充電もこのBB下に設置されているカバーをネジ一本で外せば、ジャンクションにアクセスできて、充電など可能です。
インジケータの覗き窓が備わっていますので、バッテリー残量はいつでもチェック可能です。


大人気のパワーサドル、ライダー自体が空気抵抗の主成分ですから、低い姿勢を保ちやすいこのサドルはマストアイテムでしょう。

シートピラーは、前後リバースしての使用は出来ないものの、標準20mmオフセットの他に、オプションで0mm、30mmオフセットも選ぶことが出来ますので、今後の専用エアロバー(鋭意開発中のとこと)のリリースと合わせて、先々の拡張性には期待できます。


クリスの話は、エアロについてがメインで、その性能も空力で語られることがほとんどだったのですが、ライダー目線で言えば、見えないエアロ効果は1600時間という膨大な時間を費やした自社風洞施設の賜物を享受しているという信頼に裏付けされていますし、なによりも乗って感じられる楽しさ、これが一番のメリットかもしれません。

シャープ、スムーズ、スピーディであり、コントローラブル。
誰もが乗って楽しめるであろう高性能バイクであるヴァイアス、そのハンドリングとコーナーリング性能に惚れました~!!




2015年7月24日金曜日

2015 MTB全日本選手権大会XCOマスターズクラス レースレポート

MTB全日本選手権大会XCOに今年も出場してきました。
昨年はエリートクラスに出たものの、今年はマスターズクラスにて。
国内登録レースシリーズの変更を受けて、年齢別カテゴリーでの参加としました。 


レース結果は優勝でした。
しかし、プロ引退して6年、今は結果が大事なのではなく、レースを走る楽しさとか、理由とかのほうが重要だったりします。

ではなぜMTBレースを走るのか。
引退後も、ローカルなMTBレースや王滝120kmなどは走ってきましたが、昨年来登録しての競技レースに、年間数戦とはいえ走っているのは、レースそのものの楽しさを味わうためです。

昨年は、スペシャライズドの誇るXCレースバイクの最高峰、S-WORKS EPICをレースで思いっきり走らせて、その走りを愉しむためでした。 

やはりレース機材は、レースの現場でおもいっきり使ってなんぼってことがあります。
特にMTBでは、車のサーキット走行と似たアプローチが必要で、路面など環境への負荷、安全面からも、限界性能までおもいっきり走らせられるのは、レースをおいて他にはありません。



今年はズバリ、この写真が表しているかと!!
レース前のこの和やかな雰囲気と、ヤル気みなぎる笑顔、これです!!

年代別、つまりは30代、40代、50代の集うおじさんクラスともいえるマスターズクラスですが、オリンピックに直結するエリートクラスとはまた異なるモチベーションを持ち、自分の生活の中で無理なく、しかし真剣に挑むことを愉しんでいる、どこか余裕を感じさせる面々の集まりが、とてもいい感じなのです。

「無理なく、真剣に、余裕を持って」
これらは続けていくのに、必要な要素です。

逆にい言えば、以前、限界ギリギリまで自分自身も、生活も、削りこんでエリートレースに参加して、そこから遠ざかってしまった方々も多いことでしょう。

リターンライダーという、若い頃オートバイに乗り、仕事や結婚などで乗らなくなっていたが、40〜50代になり再び乗り始めた人のことを指します。

 ”リターンバイカー”
MTBを、レースを若かりし頃、情熱を燃やして取り組んでいて、その後、モチベーションの枯渇、諸事情により遠ざかってしまったマウンテンバイカーに、また今、乗ってもらいたい、その楽しさ再発見の一助になればいいなというのが、今自分が取り組んでいる理由のもう一つの理由です。



とはいえ、やるからには出来る限り愉しむために、真剣に!

機材も、アップも現役当時のように真剣に準備します。

MTBレース特有のスタートダッシュから全開となる種目では、体の各機能、体の動き、集中力とリラックスなど、全ての要素をウォーミングアップする必要があります。
短時間で体に負担を残さず、無駄なエネルギーなど損失を抑えつつ効果的に行えれば、レースパフォーマンスを高めることが出来ます。
高強度ではマストと言える呼吸のウォーミングアップは、ローラーで筋的、代謝的な負荷をかけずに、”パワーブリーズ”も使うことで、効果的にアップをしました。
レースのスタートダッシュ後からの、荒れた呼吸をイメージして、ゆっくり長くの呼吸から、強く速く短くの呼吸へと負荷値を変化させて、呼吸筋をレース準備させます。
全体30分で暑い中でも完了しまして、レースを上手く走れました。



真剣機材はこちら、2016 S-WORKS EPIC!!
レースでの実戦テストを兼ねて、ガンガン乗りました。

前日試走では、ウェットからのマッドコンディションでしたから、足回りはソフトで粘るセッティング。
その中でもフロントフォーク変更による全体剛性アップによるレスポンス向上の恩恵を感じられて、ハンドリングのスムーズさもキレに繋がり、かなり好印象でした。
ワールドカップモデルから乗り換えてもハンドリングがダルい感じはしないくて、ホイールベースの僅かな長さがこのコンディションでは安定感とプラスに働いています。
フロントフォーク、電動フロント変速回り、リアスイングアーム回りもクリアランス十分で、マッドでも問題なし。電動の配線はマッド対策を施してあります。
タイヤは標準装着のファストトラック前2.2後2.0サイズを、共に1.4気圧にて。

レース本番では、ゲレンデなどは乾いていましたので、路面抵抗が少なく、漕ぎが軽くなるように。反面、森のなかは、マッドで、コーナーと激坂はスリッピーなままである、ミックスコンディションとなりました。

そのためタイヤエアは、前日マッドのままの1.4気圧でグリップを確保、ブレインは1ノッチファームにしてダンシングなど漕ぎに対応、、リバウンドを僅かに速くしてギャップ通過スピードアップにも合わせるセッティングをしました。

そのためカタログスペックのままの仕様でのセッティングのみ詰めて、レース参戦となりました。



レース展開は、前走者がスタートでペダルを踏み外してスタートミス。。。
自分も立ち上がりが遅れて、後方に飲み込まれましたが、人数的にはコース内でのキャパに余裕がありますから、前に出れないということもないので、焦らずにすすみます。



ジープロードを集団の中で登っていきます。
マスターズクラスは皆、マナーが良く、気持よく、安全に走ることが出来るので、とてもいい感じなのです。




シングルトラック、上りで徐々にポジションアップしていきまして、ゲレンデ上部に登り切るまでに、トップにたちました。
XCOのレース強度、インターバルなど実戦向けトレーニングは全くしていないので、けっこうきつい感じがしますが、脚、姿勢などには余裕があります。ランニングの方がキツイですからね、物理的な負担は。



とはいえ、レースペースでのバイクコントロールの難しさは、MTBならではのものがあります。
最新レースバイクを活かすも殺すも、乗りて次第です。
荷重位置、ペダリング、トラクション、スピードの乗せ方などを、路面と合わせて、瞬時にコントロールしていきます。
この辺りは昔とった杵柄ってところでしょうか。



反面、縦の動き、ドロップオフなどは、乗れていないと極端に難しくなります。
1周目はマッドの激坂落ちで、前方で落車があったことから、無理なく押して降りました。その際に、路面の状況とラインを見定めて、残りの周回を乗車したままクリアできるようにしました。


2周めから単独トップになりまして、後続との差を誰も教えてくれない状況に。
多分大きな差が開いてきたのだな、と判断。
気持ちに余裕は持ちつつも、どう乗ったら速いかな、と集中は切らせません。

今回のレースコースは、とても素晴らしく、自分のレースの走りをしていても、またエリートクラスを観戦していても、多くのセクションを見渡せたり、まったりとしている時間もないレイアウトになり、見られてて集中する、という効果もとてもありました。


なので、単独でも順位関わらず、真剣に走ります。
上手く、速く、まとまりよく走れるように集中しました。


斜度変化や、スピードに乗せられるところは、積極的にダンシングをしていきます。
EPICのセッティングもバッチリで、トラクションが抜ける場面も少なく、安定してパワーをかけていけました。


激落ちセクションも2周目からは危なげなくクリアしていきます。
こういったセクションでは攻め込まないのもマスターズクラスでは必要ですね。
怪我したら、翌日からの仕事に響きますからね(苦笑


入りのスピードを抑えて、ラインをぴったりあわせます。
その後、ブレーキはリリースして加速しながらクリアしていくような、スローインファストアウト、を余裕をもって徹底しました。


多くの選手がクラッシュしていたセクションを丁寧にクリアしていきます。
ローリスク、ややハイスピード的な走りがマスターズ。
「無理なく、真剣に、余裕を持って」

レースに取り組む姿勢と共に、レース中でもそれを重視することは変りません。


チームでのサポートもレースでは大切です。
マスターズだと余裕の対応を皆さん、されていたようです。
レース時間は1時間~1時間15分相当なので、補給もあまり多くとらずに走りきれるのも、体の負担少なくイイですね。
この日は直射日光など暑かったものの、掛水で冷却していれば、気持よく走れました。
サポートをありがとうございました!



最近はトライスロンでエアロを意識して、低い姿勢が標準的になっているので、MTBに乗り換えるとアップライトな姿勢に多少違和感を感じなくもないのですが、二輪のコントロール、ペダリングの基本は同じですから、まあ、MTBに乗ること少なくともなんとかなっているのかな~と。


急斜面の上りでは、姿勢の角度と、前後位置をコントロールして、平地との差、ズレを補正して、ペダルに荷重し、タイヤにパワーが伝わるようにしています。


コーナーはセクションに入るときには、体を起こして、ペダルに、前後タイヤにニュートラルな中立荷重を作ってから侵入します。
こういったコントロールを愉しめるのは、MTBの醍醐味です。
動くからめんどくさいのか、動くから愉しいのか。
車のATか、MTか、にも通じるところですね。


平地では空気の流れを気にするのは、トライアスリート気質でしょうか(笑
風邪を感じて、コントロールに支障のない範囲で頭を下げて、腕を閉じて、前面投影面積を減らしています。


エピックのハンドリングは素晴らしいです。
初めて乗ってすぐレースでも、あらゆるコーナーで扱いやすく、反応も良く、違和感なくいけました。

エピックWCのキレキレのハンドリングが好みなのですが、新型倒立フォークの効果でノーマルディメンションのエピックでも、WC並みのハンドリングが得られています。


多少、こういったリズムセクションでは、リアの長さを感じるものの、それは落ち着きと捉えればポジティブですし、むしろ今の自分には、この落ち着いた挙動の方があっているかもしれません。


ロックセクションでは、コンパクトであるに越したことはないので、ホイールベースの短いWCの方が走りやすいかもしれません。
とはいえ、自分の技量に合わせて選ぶのがオススメですね。


コーナーリングは、フロントが捻れないで素直で素早い動きをしてくれるのは安心感に繋がります。
倒立のWCにも早く乗ってみて、その差を感じてみたいものですね。


レースなのにこの笑顔!!

マスターズに自分のようにリター・ンバイカーが多く参加してくれたら、より盛り上がって楽しみ深くなっていくかな~と思っております。

「無理なく、真剣に、余裕を持って」

参戦数、トレーニングともに、生活と仕事に無理なく臨めば全然OK!
とはいえ、適当にやるのではなく、出来る範囲で、一瞬一瞬は真剣に!
気持ちに余裕を持って、リスクを減らして走ること、がポイントですね。


できれば、懐の余裕を活かして、機材に投資して、安全マージンと、レース機材の愉しみを付与すると最高ですね~♬









2015年7月7日火曜日

”美しきIRONMAN” ニース レースレポート 

 最高に美しい絵葉書の世界を駆ける!


今年は自身初のヨーロッパのアイアンマン、フランスはニースに行ってきました。


最高に美しい海岸線は正に紺碧な海岸、Côte d'Azur の所以がこの写真からもひと目で分かりますね。

海も山も、そして街並みも、何もかもが美しい、ここニース。
思わず街角でも写真をとってしまうほどです。

なので、今回のレポートは写真多めでその美しさをお伝え出来たらと。


そしてシャンパン、お酒も食事も美味しいところが多くて最高です!


毎年ミシュランに選出される日本人シェフのフレンチも堪能したり、


プライベートビーチでも、ノンビリとリラックスして一杯。
あ、これらはレース後の写真です、もちろん!

さて肝心のレースの方はというと、前評判とおり、バイクの山岳コースにはシビレたものの、それよりもランの時の暑さにクラクラ、スイムの人の多さにもフラフラとなりましたが、結果は、概ね予想通り現状の力を発揮できました。



Race Summary
Swim 01:13:44
Bike 05:03:59
Run 03:32:46
Overall 09:58:55
Transition Details
T1: Swim-to-bike 00:04:32
T2: Bike-to-run 00:03:54

レース前予想の範囲で、10時間切りを目標としていたので、結果オーライです!


下記リンクではムービー形式でレースデータを見ることが出来て、コートダジュールの紺碧の海を泳ぎ、ツール・ド・フランスの山々をバイクで駆け、海岸線をマラソンするイメージが掴めます。

POLAR V800 レースデータ ムービー


スイムのポイントは、参加者2800人一斉スタート!


まるで魚の群れのよう!!!
実際、変形2周回を回るのですが、スイムスタートからフィニッシュまで、前後左右にはいつでも人、人、人でした。

水は冷たい流れもあるものの概ね快適な水温であり、塩分濃度が高く浮きやすく、総じて泳ぎやすかったです。
沖に出たたところでは多少波立っていましたが、それよりも人の波に流されてしまった感があり、うまく泳げてはいないようでしたが、タイムは1時間13分と思ったよりも悪くなく、これだけの人が泳いでいるので、ドラフティング効果、流れの好影響があったのでしょう。


スイムフィニッシュも人、人、人、、、


人の流れに身を任せてT1に向かいました。


バイクは山岳コースのヒルクライム&ダウンヒルに合わせて、ドロップハンドルのエアロロード、S-WORKS VENGE を選択しました!


普段のアイアンマン、ロングのトライアスロンはSHIVに乗っているので、今回は補給の積載を考慮しましたが、まずまず問題なし。
トップチューブに固形物を入れるバッグを装着して、パンク修理キットはサドルバッグにて、SHIVではストレージに収納しているのもの、うまく携行できました。
バイクでのエネルギーのほとんどを摂取するパワージェルx12本は、ボトルに移して、エアロバーに設置しておくのはSHIVと同様です。

今回は、ドロップハンドルでの下りもながいので、グローブも装着しました。
このグレイルというグローブは、最小のパッドで最大の効果を得られるようになっていて、エアロバーでもブラケットでも、そしてドロップバーでもどこでも素手よりもグリップよく、振動少なく快適にライドすることが出来ます。


そして、日差しが強かったので、肩から腕をカバーするボレロを実戦投入。
冷感素材による試作品で、すこぶる快適でした!
多少首周りのフィットを改善して空気抵抗を増やさにようにすればすぐにでも商品化出来そうな感じでした。
美白の女性だけでなく、レースでの疲労低減のためにも男性でも使ったほうがいいかもしれません。自分はコナでも使う予定です。



T1からの街中と海岸線を抜ける20kmを走ると、山岳コースに突入です!

まずは平均勾配12%の激坂500mを一気の上ります。ここは畑の横の道みたいな感じで、勾配キツイものの短いので、あっという間に越えられます。

その後はアップダウンを繰り返しつつ、標高を徐々に上げていき、50~70km地点は上り一本調子のヒルクライムです!!



たしかにキツイものの、眺めは最高に美しく、最高に気分が良い感じでした。
空気は乾燥してるので、日差しさえしのげば快適なことも素晴らしかったです。


また随所で、山村を通り抜けていくのですが、そこがまた美しい!
まるで絵画の世界、シャガールが晩年過ごした地区も通りますし、ほんと何もかもが美しい!


とはいえ、過酷な一面もあり、登り切っても平坦、下りをしつつ、上りをまた繰り返したりもします。
自分でもインナーローで走る時間もかなりありますので、軽いギアは必須でしょう。
ちなみに、自分はフロント52x36、リア11x28Tまでつけていきました。


また、下りもガードレールがないので落車に要注意で、道路も路面はけっしてよくないところもありましたが、とにかく景観はとても美しいです!
そして、流石フランスのアスリートはバイクが速い速い、
そのおかげでチェイスが凄く楽しめました!!
山岳の村の中のタイトなスペースを全開で下る様は、正にツールドフランスごっこw


ニースのバイクコースは、待っていたのは予想を遥かに上回る絶景と、古き美しき街並を繋いで走る、なんとも官能的な素晴らしいルートです。
しかし”美しいものには棘がある”、山岳の激しさもまた、予想を超えていました。
ここフランスの本場グランフォンドのようなものらしいし、日本ならばSDA王滝100kmのような過酷さを兼ね備えています。
セントジョージ、洞爺湖の比ではありません。。。

やや距離表示が180kmには足りない感じ、エイドも山岳では少ない感じもしましたが、バイクは問題なく気持よくフィニッシュ、目標タイムである5時間~10分通り、5時間3分でT2へ。




ランは出足快調だったものの、暑さ、直射日光当たりっぱなしで、頼みのアイスキューブも無く、心なしかエイドの間隔も広く、朦朧となりながら走り、エイドで全身水掛して冷却して走るを繰り返して、なんとか倒れる前にフィニッシュ出来ました!!!



ややバイクでのヒルクライムでの負担もあったか、心拍数高めになっていたこともありましたが、走り出しは快調でした。


気持よく4分前半で入っていけたのですが、強い日差しに当たっていると、あっという間に朦朧としてきてしまいました。。。


暑さといっても湿気が少なく嫌な感じはしないのですが、顔がゆがんでいるのが分かる通り、走っていると体に熱がこもってきて、特に頭がクラクラするのがヤバかったです。
エイドが少なく、その上、レースでは常用しているスポンジがなく、エイドで掛け水した瞬間は生き返りペースが上がるものの、そこからまた徐々に熱ダレして、ペースが下がるを繰り返しました。


5kmチョイを4往復するコースで、応援も多くあり、走りやすいは走りやすいです。ただし、自分の走っている時間だと日陰が殆ど無く、1630にフィニッシュしましたが、17時ころからは徐々にホテルの建物の日陰も出来て、海風に涼を感じてくるのでした。

コース上にあったシャワーでは止まって、しっかりと全身に水を当てて冷却しましたが、これがなかったら完走も危うい感じでした。

この週末からヨーロッパは酷暑になっていて、翌週のフランクフルトでは40度超えだったそうでしたし、ニースでも35度超えで地元の方々もこの時期としては異常に暑い、と言っていました。


とはいえ、なんとかキロ5分のペースをほぼほぼ保って走り、目標の10時間切りが見えてきたのでラストスパ-ト!


通算8回めのアイアンマンフィニッシュです!!

ランの暑さに耐えられる体づくり、熱順応は必要だと再認識しましたが、兎にも角にも、目標達成は嬉しい限りです。


フィニッシャーメダルも美しく輝いています。


自分のレースが終わっても、遠征仲間のレースは続いていたので、最後の一人がゴールするまで応援しに行きました。

そこであらためて周りを見渡していると、応援している女性の姿も皆お美しい方ばかり。流石フランス、流石ニースだと思いましたね。あいにく、盗撮になるので写真は控えましたが(苦笑


オーラスフィニッシュタイムを迎えた後には、夜空に盛大に花火が上がりました、演出も美しい!


ロケーション、海、コース、観客、演出、なにもかもが美しかったです。
世界で一番過酷で美しいアイアンマン、トライアスロンだと言えると思いました!!

ここを駆け抜けるは至上の喜びに他なりません、皆さんもバイクパートのヒルクライム対策を講じて、ぜひこの”美しきアイアンマン”に挑んでみてください~♪