2015年4月24日金曜日

2015 宮古島トライスロン(デュアスロン)レポート

今年の宮古島トライアスロンはデュアスロンとなり、波嵐万丈な展開となりました!



得意のバイクでツーパンク&フラットタイヤ走行と、翼の折れたエンジェル状態でしたが、逆境でもフィニッシュしてこそのトライアスロン!

では、詳細を写真と共に振り返っていきます。


スペシャライズド・ジャパンはここ数年、宮古島大会に協賛しておりまして、ストロングマン特製ツールケースを使える参加賞を用意したり、ブースではスペシャライズドオーナーのバイクメカニックサービスを行たりもしていました。

自分のSHIVも組み立てて輪行ダメージがないか、特にリアエンドが曲がってないか、変則とブレーキに異常がないか、トラブルを未然に防ぐ意味合いでチェックしてもらっています。


また、このように自分の目標を掲げて、モチベーションを高めるサービスも!
自分の目標は、8時間30分でした。
この冬はトレーニング時間は捻出出来ていないので100点満点とはいかないが、なんとか80点をとる準備は出来たと思われました。
あとは本番の時間でのコントロール、暑さ、エネルギーと水分など補給、上手くこなして現状の100%
を発揮できれば、8.5Hは達成できるはず、と。

「急がない、詰め込まない、間を大切に!」

何があっても、慌てず騒がず落ち着いてが今年のモットーです。
まさにその心持が活きるレースとなるわけですが。。。


ちなみに撮影された方には、ストロングマンバイク”メタル”ステッカーのプレゼントもあり、バイクに貼れば、これまたモチベーションアップのサービスでした。
来年も何か企画します!


前日の預託前にスペシャライズドブースでの最終調整もしてもらいました。
雨が降り出しそうだったので、16時の締め切りギリギリにいきまして、バイクカバーも装着して雨に備えました。


合間合間に取材、撮影もこなして木曜日入りしても慌ただしく、南の島らしいのんびり時間を満喫することもあまりなく、レース日を迎えます。



補給のメインはパワージェルです。
バイクボトルに10~12本入れて、これをバイクで飲み切ります。
水をほんの少しだけ加えて、流動性をわずかに高めて、ボトルから摂取しやすくしています。
他に固形物もパワーバー、スポーツようかんを適宜持参して、合間合間に食べたいだけ摂るようにします。
水分は、SHIV内臓のハイドレーションシステムから、エアロフォームのまま飲み、なくなったらエイドのボトルから補充しています。




ランではエネルギーの枯渇感、疲労感が色濃く表れますから、パワージェルを多めに持参して、エイド手前で口にして、パッケージはゴミ箱に捨て、水で流し込みます。
また、カフェインパワーも期待して、トップスピードも往路、復路の途中で取りました。
集中を切らさないためにも、効果的です。


そして、迎えたレース当日。
前日までの試泳も虚しく、強い雨風によりデュアスロンへの変更が早々になされました。
これは当然の判断で、近隣の島では警報が出ていただけに、大会自体が開催出来ただけでも、ラッキーだったと言わざるを得ません。


POLAR V800のレースデータです。
各パートの個別の詳細も見ることが出来ます。

データは、東急内のトランジション内のラン込みになってますね。


第一ランは様子見しつつ、4’30”で入りましたが、余裕を感じたので、足並みが合うアスリートに追従していくことにしてはしり、結果的に4’00ペースキープとなり、快調な滑り出しと言えました。




バイクは、ツーパンク&フラットタイヤ走行もあり、時間がかかってしまいましたが、90km地点で6位まで上がっていたので、あわよくば総合上位も伺えるか、というパフォーマンスでした!


新設の伊良部大橋を通るコースに変更になり、新しいバイクコースはエキサイティングで、こちらの方が自分は好きですね。

雨でしたので、スリップに注意しつつ前方のアスリートを追い越していきます。
風が強い日は、走力の差が出ますので、自分にとっては有利で、序盤、流し気味に走るものの、追いついてしまうので、抜いていき、後ろにつかれないように一気に差をつけて、流す、を繰り返していました。

流しているのは、後続から追い上げてくるであろう、MTB選手時代の好敵手である野口忍さんをまっていたのです。スイムで出遅れる二人合流してバイクでトップ近くまで追い上げ、ランで勝負だ~と前日まで話をして盛り上がっていたのですが、このコンディションではなかなか上手く事は運びませんでしたが。。。


風が巻くこともあり、バイクを安定させるために、推進力=パワーをある程度バイクにかける必要があり、また、姿勢を低くしないと無駄に抵抗を増やして損なので、追い風の瞬間以外は、エアロバーでもハンドルでも頭の位置をなるべく下げて走ります。

”姿勢がアクセル”
”風にはごめんなさい”

と言う、自分の講座での教えを忠実に遂行しました。


  この時は6位に上がり、これからまだまだ前を追い上げていく、笑顔で余裕がありました。

しかし、この後、95km地点でスローパンク…
止まってタイヤを確認すると、割れた貝殻が見事に刺さってました。

くそっ!

と、放り投げてチューブ交換に移ります。

雨で濡れたタイヤが滑って外しずらかったり、バルブエクステンダーに少々手こずりましたが、無事に再スタート。

パンクしたら、先ずは固形物を食べたりして、先ずは気持ちを落ち着けつつ、効率的な時間の使い方を心掛けます。


パンクするまでの95kmまでの走行データは、
平均パワー250w、38km/hと良い感じ。

たらればですが、このまま走れたら、かなり良い順位が望めたところでしょう。


パンク復帰後もすぐに同等パワーとスピードまで戻して、追走しました。

東平安崎の風もなんのその、走れる喜びを噛み締めながら、遅れた時間を取り戻すべく、ペダルにパワーを掛けていきます。


ヤル気も集中力もあり、落ち着いてまだまだ挽回できると!

薄日が差し蒸し暑さを感じ始めましたが、快調に順位を上げていきます。

このまま追い上げたらドラマだな〜なんて思っていたら、下りでまたタイヤが柔らかい感触になり始めて…

なんと痛恨の二回目のパンクでした。
貝殻、一つでけでなく他にも刺さっていたのかもしれません。
確認を怠った自分のミスでした。


オフィシャルメカニックは通過してしまい、この先30km地点となります。
一途の望みをかけて、チューブとボンベありませんか〜と独り言を空に話しかけてはみるものの、返事はありませんでした。

これでリタイア、悲劇のドラマ確定か、と一瞬思いましたが、いや、まだまだ時間は沢山ある!バイクを押してでもなんとかなるはずと思い直し、パンクしたままホイールを壊さないように慎重に走り続けること、是可否でもフィニッシュする決意をしました。


パンクした状態=フラットタイヤでの走行でも、思ったよりもスピードでるものですね!

フラットタイヤで走った区間は27km、平均28km/hで走っていたことがデータから分かります。


リアパンク=フラットタイヤのまま走行し続け、来間島もクリア!
ホイール破損させないように極力前輪荷重、段差や路面の継ぎ目などでは後輪抜重をし、まるでMTBを楽しんでいるかのようで、ヘンなテンションになりニヤニヤした笑顔にもなりました。


スタンディングで乗って膝で衝撃吸収してホイールを守ったり、下りとコーナーではタイヤがリムから外れないように速度をコントロールしたりと、MTB時代の経験で生き残れました!

そして、そのままなんとかオフィシャルメカニックまで走りきり、タイヤとチューブを交換してもらうことが出来たのです。

パンク交換には、タイヤがリムに固くはまり込んでしまったこともあり、プロメカニックの手でも7分を要しましたが、その間トイレを済ませたり、談笑したりしてリフレッシュ。
交換完了と同時にフルブーストで戦線復帰です!!


 オフィシャルでリアタイヤ交換後は快調で、まさに翼を授かったかのように、前走者を追い越していきます。

T2までは残り20kmは、フラットタイヤ走行時の鬱憤を晴らすかのごとく、あっという間に気持ち良く駆け抜けることが出来ました。



ランパートは風の影響もあり、タイムは思ったより良くはないものの、しっかり最後まで集中、動きをコントロールしてペースを落ち込まないように出来たので満足!



T2直後のエイドで塩と黒糖をとり、メカニックの際にトイレにも行ったので、序盤は余裕を感じながら軽快に走れました。

女子2位の選手と一緒になり、スパッと抜かれたものの、こちらもなんとか追いついて、以後フィニッシュまでランデブーとなりました。


表彰台がかかっている選手の気迫は相当なもので、こちらも負けているわけにはいきません。

平地はサイドバイサイド、上りで先行され、下りで追いつき前に出る、を幾度となく繰り返して、距離を進めていきます。

往路までは向い風、湿気もあり、なかなかタフなコンディションですが、スポンジで冷やしながら走れば、快適な程度の暑さだったのは救いでした。


しかし復路はやはりハードで、フォームや足運びが乱れるのを必死でコントロール、なんとかペースを保ちます。

エネルギーの枯渇感は補給が足りているのかほぼなく、単純に走り込みが足りていないことが露呈してしまったのでしょう。

とはいえ、グダグダになることなく、宮古島では過去一番良いタイムで走りれたのは収穫でした!


そして、波嵐万丈のデュアスロンをなんとかフィニッシュ!!

一時はどうなるかと思いましたが、やはりフィニッシュしてこそのトライアスロンですから、達成感、満足感が満ちてきます。

一時はトップクラスを伺える展開からパンクで後退となりましたが、終わってみれば、これはこれで速さを競わず、対応力を発揮する試合として、愉しかったと思えます。

スイム、バイク、ラン、それぞれ異なることの一日中でやっていれば、様々なことが起こり得ます。

備えていても起こってしまうことに、どう対応するか。
天候、コースコンディションになおのこと左右されるMTBで培った柔軟な対応力が、トライアスロンでも非常に活きています。


もう一つ、バイクも毎年乗り続けてきて、今大会が一番しっくりきています!

トライアスロン4年生にして、ランとバイクは、かなり良い感触を得ています。

スイムのスキルアップはまだまだ必要ですが、ランとバイクはこのままハワイまで着実にトレーニングを積み重ねていけば、良いパフォーマンスが発揮出来る手応えアリ!!

デュアスロンになり、さらにパンクもしましたが、自己採点は現状100%出せたと評価できます。

さあ、次、いってみよー!!