2016年6月21日火曜日

IRONMAN Asia-Pacific Championship Cairns 2016 レースレポート

IRONMAN Asia-Pacific Championship Cairns 2016 レースレポート 



Kenji Takeya  Overall Rank: 49 Div Rank: 6

General Info
BIB 226
Division M45-49
State JAP
Country JPN

Race Summary
Swim: 1:14:38
Bike 4:49:51
Run 3:35:33
Overall 9:46:47

Transition Details
T1: Swim-to-bike 4:21
T2: Bike-to-run  2:24

POLAR V800共有データリンク
https://flow.polar.com/training/relive/638230130

STRAVAデータ
スイム
https://www.strava.com/activities/606942956
バイク
https://www.strava.com/activities/606951085
ラン
https://www.strava.com/activities/606946288

使用機材は以下の通り。

Tトライスーツ HUUB DS Long Course Triathlon Suit RED
GPS心拍計 POLAR V800

Swim:
ウエットスーツ HUUB ARCHIMEDESⅡ
ゴーグル KAYENNE Regular Fit Mirror lens

Bike:
S-Works SHIV DA Di2+CLX64
S-WorksTT Helmet
S-Works Trivent

Run:
Newton Distance V

補給:
朝食3~4時間前 おにぎり2個+カステラ4切れ、オレンジジュース
スイムスタート前40分 TOP SPEED x1
バイク Powergel x12 ボトルに入れて携行 PowerBar Energize ウェハースx1 スポーツようかんx3
ラン Powergel x4 エイドでプレッツエル+コーラ



今回は情緒的なことを抑えてトレーニングデータ、数字をもとにレースを反省。


まず全体観としては、もともとメルボルンにエントリーしていたものの大会中止となったためにこのケアンズにスライド、コナ出場権をかけた今回の大会はAsia- Pacific Championshipとなってことで75枠スロットがあり、また日本人特別30枠もあったものの、2013年にここで自己ベストの上、コナスロットを 獲得していたので、狙うはもちろん自己ベストの上でのコナスロット。自己設定では最高値としてサブ9.5を設定、スイム1:10、バイク4:40、ラン 3:30(各々にトランジッションタイムも含む)というもの。

2013年とスイムコースの変更などから一部異なるものの、ロケーションは同一なのでほぼ前回と同じ展開を予想、しかしながら波風雨の荒れた天候でコンディション的にはやや厳しい感じもあった。
スイムではその波とうねりでコースを外して蛇行している感もあったものの、ウェーブスタート、泳力に準じて少人数ごとにスタートしタイムはネット計測していく方式で、バトルもなく荒れた海でも比較的泳ぎやすかった。
とはいえネットタイムで順位が決まるので、見た目の順位は当てにならずフィニッシュ後に順位がわかるから、コナスロット獲得のためには1秒も気が抜けないレース展開となる。
バ イクは強風ではあったもののコースに沿った追い風向かい風となり、横風となり走行に影響も少なく、単純にスピードが出る出ないの違いのみ。追い風の割合が 多い2回めのポートダグラス110km地点までは平均40km/hと良い感じで、70km一本調子で向かい風となる区間では速度低下があったものの順調に フィニッシュ。バイクレグはエイジ1位、プロ含む全体では9位でもあり良く走れた。
ランではトイレ2回、半ば過ぎからミネラル不足な感じに悩まさ れたものの、エイドに塩はなく、代わりに一番しょっぱそうなプレッツエルをコーラで流し込むことで、ミネラルとエネルギーを同時に取り空腹感も満たしつ つ、ペースの大幅な低下を防ぎ走り切れた。荒れた天候で日が陰りがちだったランはかえって救われた感じであり、市の中心でお祭り騒ぎで非常に多くの声援 と、何度もすれ違う周回コースでアスリート同士の刺激の仕合の甲斐もあり、最後まで集中してのフィニッシュ。
膝の故障の影響から走り切れない可能性もあった中で、タイムは伸びなかったものの上出来と言える。

結果は総合フィニッシュ/09:46:47でM45-49でエイジ6位、Swim.01:14:38 T1/ 00:04:21 Bike/04:49:51  T2/00:02:24 RUN 03:35:33
前回は総合フィニッシュ/9:49:35でM40-44エイジ5位、Swim/01:12:25 T1/00:06:12 Bike/04:53:28 T2/00:02:31 Run/03:34:58
荒れたコンディションながら自己ベストを更新、エイジ8枠あったコナスロットも獲得、自己評価としては90点といえる好結果だった。

もちろん反省をすれば課題は浮かび上がってくる。


エイジでスロット獲得した8人中での種目毎の順位およびトップとのタイム差では、
スイムは8位で1:14は、トップ0:53とは21分ディスアドバンテージ、
バイクはトップで4:49(ちなみに8位とは25分アドバンテージ)、
ランは8位 3:35、トップ3:08とは27分ディスアドバンテージ、
スイムとランは20分以上離されているので、それぞれ等しく時間短縮の余地があると言える。

もし来年も Asia-Pacific Championship Cairnsでスロットを狙うならば、やはりスイムとランのこの差を埋めていかなければ厳しいことは容易に予想できる。



昨年のコナから今回のレースまでのトレーニングを振り返ってみると、月間平均は約50時間。
今の自分のライフスタイルとしては、しっかり取り組めただろう。


11月伊是名88トライスロン、4月宮古島トライスロン、そして6月IMケアンズとトライスロンが含まれての合計時間となっている。

全体の取り組みとしては、コナ後のリカバリからのトレーニング再開、宮古島からの調整もうまくいっていて、自己ベストも出せていいることからトレーニング全体も90点の進捗といえる。



種目毎の推移を距離でみると12月にスイムを重点的に強化していて良い感触を掴みスイムセッションでは1クラス上のコースで定着、その後は良い感覚とスピードはキープしていった。
レース全体の中では順位は上がっているものの、まだまだ上位陣と比べると向上の余地が大きい。
シーズン中は朝スイムはもちろん継続していき、また次のオフにも抜本的なモデルチェンジが出来るように何かアプローチを探しておこう。


バイクは4月以降はイベント仕事もあり距離は増えていく傾向にあるのは毎年のことだが、寒い間もTKトレーニングセッションを開催することで、1~3月は上手く乗れていた。
特に2月以降はレースバイクでしっかりと乗り込むことで、レースでのバイクの違和感は皆無で快適に気持ち良く、無理なく乗れている。
とはいえ今後のレース向上を図るには、トレーニングを増やしてはいけないので、どこかに少し無理をしてでもスピードを上げていきたいのも事実。
エアロフォームの負担を増やしてでも抵抗を減らすことで、スピードアップを狙っていくトライアル期間を設けても良いだろう。



ケアンズに向けての一番の不安材料だったラン、12~1月から膝に鵞足炎からの回り回る故障を抱えてしまっていた。
11月は伊是名で20km走った以外はトレーニングはゼロ、そこからスイムのトレーニング増強と合わせてランも12,1月と距離を増していく中で違和感があっても走ったことで負担が集中してしまった。
2月にはほぼ走れなくなってしまい、治療とリハビリに専念。3月の横浜マラソンではペースは上がらず30km以降は完全に歩かなければならないほどで、記録も3時間49分かかっていた。
その後はケアと共に気温も上がり膝周りの組織の循環も良くなってきた感じで距離は少ないもののペースは徐々に向上、膝の負担を減らす中でかえって今までよりも走り方が良くなった感もあった。
4月宮古島トライスロンでは14kmで膝に違和感がありペースが落ち、さらに28kmからはかばい気味になってしまったものの走りきれて3時間50分。トライアスロンの中でも横浜と同じタイムで走れて一安心。
ケアンズでは1周目14kmでは4分52秒/キロ、2周目は5分10秒/キロ、3周目は5分17秒と落ち込み3時間35分と想定には届かなかったものの、確実に3,4月よりも走れるようになって良かった。
とはいえ月間平均は100kmにも満たないと走り込みは足りていない事実もある。
コナに向けては8月辺りに走りこみを避暑下で行い、今の良い走り方を完全に定着させることを狙っていく。
スイムとバイク、そして仕事のとの折り合いをつけながらランの練習機会をどう高めていくか、これも次のオフの課題だ。

コナスロット獲得と自己ベストというレース通りトレーニングも全体OKだが、100点にしていくにはまだまだ課題は山積であることも認識した。
コナにむけてトレーニングを再構築していきつつ、来年のための対策も視野に入れて進めていこう。




最後にこの大会で命を落とされた同胞を偲び、謹んで哀悼の意を表します。