2010年5月11日火曜日

エアペダル、ペダリングの理解

ジョークみたいな名前ですが、ペダリング改善ドリルの一つです。


先週土曜日のペダリング講座@ファンステでの一こまです。

ペダリング動作改善のためのドリルの一つ、”エアペダル”というのを実践中です。

エアギターは宴会芸になりますがこちらはなりませんね、
ですが、ペダリングという動作を行っている、脚の動作の本質、
すなわち、その人がどのように脚を動かしているのか、ということを
確認、練習しています。
ペダルを外した状態で、ペダリングをもした動きをしてもらい、
その軌跡を見れば一目瞭然、アシはペダルの軌跡を大きく逸脱しています。

この軌跡の不一致は、チカラの有効方向をはずれパワーになるどころか、
駆動の抵抗、くわえて、動作速度の低下を引き起こしますので、パワーの低下の要因になります。

特に、いわゆる引き足と呼ばれる局面で、顕著であり、大きく後方に外れていきます。
ちなみに自分は引き足とは呼ばずに”アップストローク”と言っています。

膝関節の屈曲が大きく強く働いていて、股関節の屈曲が不十分かつ遅すぎます。

しかし、その不適切な筋力発揮でも、筋肉は強い収縮を感知し、脳は努力感を得ます。
これがパワーを出していると、誤った認知をしてしまう仕組みです。

実際は無駄な力であり、エネルギーのロスなのです。

いわゆる引き足局面においてハムストリングの過度の収縮感は、このようにパワーにならない
無駄な筋力発揮なのです。

実際のアップストロークでのハムストリングスの働き、
下死点の通過を素早く正確に行う機能発揮が適切なのです。
加えていうならば、ハムストリングという総称ではなく、この筋力発揮は
大腿二頭筋という筋の働きの一つです。

もう一つの機能は他のハムストリングと呼ばれる筋半膜様筋、半腱様筋、とともに
股関節の伸展筋として働きます。

股関節の伸展=ペダリングの踏み込みの局面(ダウンストローク)において関与しているのです。
このとき大殿筋も大きな力を発揮しています。

アップストローク=股関節の屈曲に大きく関与しているのは、大腿四頭筋と総称されるうちの
大腿直筋、そして腰骨筋と大腰筋からなる、いわゆる腸腰筋なのです。

ここを十分に働かせるようにすること、それがこの方のペダリング改善のための
処方箋になります。

このように、動作を解析していけば、様々なことが理解出来るようになります。
自分の感覚だけで、それを言葉だけで伝える、という手法は、一般的ですが、
適切で、近代的とは言えないのです。

と、このようなことを各地のペダリング講座で語ったり、グループレッスンでは教えさせて
もらっています。

今後は、よりダイレクトで効果的なパーソナルなクリニックを開催してみたいとも画策中です。