2010年9月22日水曜日

SDA王滝120km

走ってきました、SDA王滝、120kmの部、結果から言うと3位でした。
一生懸命に走ったので、結果にはとても満足しています。

なにせ、人生始めてというくらいに脚がつってしまいながらの走行でしたから。


ゆっくり写真をとったりしながら走った昨年の秋の王滝、最後尾から徐々に追い上げていった春の王滝、これらはこれらで多くの皆さんと走行時間を共に出来て、それはそれでとても楽しく良い機会でした。
が、そこには自己ベストを目指して頑張っている皆さんの頑張りがあり、ゴール後には記録に関わらず出し切った充足、達成、満面の笑みがありました。
それを見ていると羨ましくなり、自分も今回は出来る限りの、ベストの走りでフィニッシュしようと思いたったのでした。


意気揚々とスタートを切ったのは良かったのですが、実際はこれに向けてのトレーニングというのは、乗鞍同様、やはり出来ていません。そのなかでどうやって、ペースを作ったかというと、やはり指標が必要です。今回、自分はPOLAR RS800CXのGPSセンサーで走行距離を計りコースの進捗状況を確認しながら、心拍数でペースをメイクしていました。具体的には170bpm周辺での走行で走り切る予定でした。ハードゾーンの下限、いわゆるOBLAと言われる作業閾値のを超えないように意図していました。
実際には、スタートからの登りの局面で自然と上がってしまい、それを抑えて、抑えて走る感じで、主に下りを楽しくスピードに乗せて追いつく展開でした。
2時間経過くらいまではそのペースでも3人の先頭集団で走れていましたが、3時間を超えた辺りで、周りのペースアップにそのマイペースではついていけなくなり単独3位となりました。そこからはペースをひたすら守っての走行でゴールを目指していきます。途中に先程のペースダウンしている選手を抜いて2位に浮上していますが、自分自身も脚の筋肉に痙攣、つる予兆を感じて、より動作に集中して丁寧にペダリングし、丁寧にバイクを進めるようにします。
筋肉の減少により思っている以上に、出力負荷に対しての筋的な負担が高かったようで、かつ、高い出力にエネルギーを与え続ける代謝能力も低下していて、補給をしっかりととってもスピードの低下は防げませんでした。後方から優勝した選手に抜かれて、単独の3位になり、順位よりも完走、走りきれるのか、というのが焦点となっていました。
CP3を越えゴールに向かう下りを楽しくせめて、ギャップはジャンプでいなし、再び、活力が戻ってきている実感を得ました、MTBは操作が楽しくて、体力的にキツイ中でも、このように気分が乗ると、スピードにも乗っていけます。スピードがスピードを生む状態です。
100kmの部では、ゴールに向かう分岐を 120kmの部では再び登っていきます。

あと20km!と意気揚々とダンシングで登り始めると、 ビキッ と脚に激痛が。なんと両脚、上下腿、前後の筋肉全てが同時に痙攣、つってしまいました。。。 たまらずバイクを降りて地面に大の字になって脚を伸ばして凌ぎましたが、なかなか元に戻りません。POLARデータによると2分ほど止まっていました。ここでリタイアすればすぐにゴール地点まで戻れるから楽になれる、なんて一瞬頭をよぎりましたが、出来る時に出来ることを精一杯やらずにいつやるんだ、という想いから、とにもかくにも冷静になって、各所の緊張をとれるようなストレッチをし、その後、少し落ち着いたところで再び進み始めました。
天然エイド、湧き水を汲んで脚にかけて冷却して緊張を取りました。そこからはさらに慎重にペダリングをしていき、なんとか進み続けていきました。
頭の中は、あとすこし、もうちょっと、あとすこし、もうちょっと、と繰り返して、脚の痙攣を気にしにしないようにして、ペダリングも繊細に行なって完全停止とならないように。明らかに心拍数は落ちていますが、出来る限りのペースで登り続けていきますが、目視で確認できる位置まで後方の選手が迫ってきています。ここで、ガッと踏み込んだら、さっきの二の舞になるのは必至ゆえ、出来る限りスムーズに、路面の変化を上手く捉えて、スピードを上手く乗せていき、平坦基調に出て登りきり、ループを終え、抜かれることなく本コースに戻れました。
そこからは最後、最後と言い聞かしてペダリングセクションをこなして、下りパートはバイクの性能にも助けられ、飛んで逃げ帰るように走りました。そして、転がるようにゴール!

九死に一生を得たかのようななか走りきれて、大満足でした。



これは上のPOLARデータの横軸を時間から、距離に置き換えています。
前半のクライミングと、後半のクライミングに注目。100kmの部が終わるところから、最初の登りをやり直すようなものですから、その過酷さが伝わると思います。積算標高も2940mとかなりのものです!



さらにGPSデータのログをGoogle Mapで表示してみますと、Hard Zone とModerate Zoneで走った区間、下りでLight Zone に落ちていることが一目瞭然です。
120kmの最後のループのイメージもバッチリつかめると思います。




いや~ 身体は今でも筋肉痛がバンバンですが、達成感は格別です。
自分の力で走り切る魅力、その達成感、これはなかなか味わえるものではありません。
それがこの王滝にあります。

また来年も、一緒にチャレンジしましょうね!