2013年5月17日金曜日

宮古島を踏まえ次戦IMケアンズに向けて

宮古島では、スイムが中止でデュアスロンになってしまいまい、冬の間に練習を積んだ苦手なスイムパートの成果と課題出しができなかったのは残念ですが、それでも他の部分でも次戦IRONMANケアンズに向けて課題もいくつか見つかりました。

課題その1 補給すべきエネルギーの再考

今回はバイクパートが風が強く、向かい風区間はパワーを一定にかけ、横風に振られないように、追い風ではスピードがとてつもなく上がるので注意、と、補給しづらくはありましたが、所要量は摂るべく注意を払っていましたが、それでも結果的にはランパート折り返してからハンガーノックで失速しましたので、足りていなかったです。
レース後バイクを確認すると羊羹と、エネルギーボトルにジェルも残っていたので、全量摂り切れていなかったですし、暑くなかったのでドリンクも少なめで、その分のエネルギーもやはり少なかったようです。

ランパートになると、パワージェルx4を入れたフラスコは往路で飲みきり、復路すぐにパワージェルを一つとりましたので、500キロカロリーは足りていなかったと考えています。

持参する量と摂取を見直したいと思います。


課題その2 ランニング動作改善


写真は宮古島ラン後半のフォームと足運びです。
フォームはやや反りと胸が前に突っ込み過ぎるきらいが残るものの概ね良い感じです。
遊脚の上がりと支持脚の後ろへの流れが気になったところで、レース中、足の前への戻りが重く遅くなるように感じていました。
宮古島後、軽い朝ジョグを続ける中でいろいろと意識点と動きを変えてみたところ、どうやら支持脚の接地時間の長さに原因がありそうです。

【従来意識】
支持脚の接地した足裏を支点に遊脚を胸の切返しで脚を動かすようにしていた。

【改善意識】
支持脚の大腿骨骨頭(股関節の大腿骨接続部)を支点に遊脚の胸の切返しをしつつ、すぐさま流れで遊脚の大腿骨骨頭を腰をわずかに巻き上げるようにし、移動した胸に寄せて近づけるよう動かす。

すると、地面をぐ~っと押し込み蹴って離陸していた足が、パパッパパッと軽く地面を離れ前に伸びることで、胸、腰、膝、足と鉛直に着地の荷重を素早く受け続けられるように。
また胸を前に出しすぎるとロックした状態になり、腰が前に出づらくなるので注意。


これは良い改善ポイントのようなので、次回IMケアンズまでにしっかり体で覚えこませておけば、より楽にペースを刻めそうです。

意外と宮古島の疲労がしつこく残っていて、気持ちよく飛ばすような練習、長距離練習は出来ていませんが、ここ最近のランはこの動きの定着を狙ってコツコツ取り組んでいます。


課題その3 よりエアロになりフリースピードを得る

宮古島でのバイクパートでは世界トップクラスの外国選手に次いで3位でしたが、この時の平均パワーは想定に近く出ていて良い感じでした。
さらに早く走るには、このパワーを維持したまま、さらにエアロ効果を工夫して、フリースピード、同じパワーで得られるスピードを上げて行きたいと思います。


その中で、やはり大きな割合を占めるフォームの改善効果が高そうです。
上は宮古島でのバイクパートの写真ですが、現状BESTまで煮詰めてきたのですが、頭が突出していることは否めません。
この部分の抵抗を減らせばより速いスピードが得られることは容易に考えられます。



こちらは同じサドルで、骨盤角度を大幅に変えてフォーム、角度を変えています。
右はレースの時と同様な座り方で、座骨でしっかりと腰を安定させて前部の圧迫は少ない範囲で最大限前傾したフォームです。そうすると骨盤から伸びる背骨は自分の場合は穏やかにしか曲がらないので、結果的に頭の位置は高くなります。
快適性が高く、長時間、何キロでもこの姿勢が保てますし、ペダリングにも支障がありません。

左は、同じサドルで骨盤を前方に大きく倒して、背骨も低くなるようにすると頭の位置も下がります。それに合わせてパッドも下げています。こうすると頭がかなり下がりますので、ヘルメットとのラールを整えるようにすればかなりエアロ改善に繋がります。
しかしこれだと座骨が浮き、サドル前部でしか腰を支えていません。圧が集中して短時間、かつペダルにしっかりと力を掛けている間は、荷重が減るので耐えられますが、長時間、そしてペダルに掛ける力が減ると荷重がその部分に移りますので、圧迫が強くとても耐えられません。。。

エアロフォームを最適化するには柔軟性、筋力に応じて得られる前傾角度、ペダリングパワー(ペダルへ掛ける力の高さ)という、ライダー側の身体特性を考慮しつつ、それらに制限がなくても、サドルへの着座が物理的に干渉して圧迫が強くなってしまっては、痛くて深い姿勢はとれないのです。

またサドルのサポートが減ってしまい、腰の安定が減ってしもうことも考えられ、するとペダリングパワーも下がってしまいます。

そのジレンマを解消するために、入手したのがこのSPECIALIZEDのニューサドル、”SITERO”です!
SIT+AEROの造語で、シテロと呼びますが、しっかりと座れてエアロ効果を高めるフォームが取れるという意味のサドルなのです。


深い姿勢をとるアスリートのエアロ改善と腰の安定性、そして圧迫からの解放のために作られた形状は個性的で、一般的なサドルのノーズがなく、代わりにが恥骨周辺部分で着座しても痛くならないように広い溝が設けられつつパッドもしっかりとしています。幅も太めで安定性も高そうです。



各々の着座位置に合った位置を、その全長の中から見つけてセッティングする感じでしょうか。

上のフォームの写真から考えると、かなり腰の位置は前に来ていますので、前乗りとなる前方オフセットの大きなシートピラーを、自分の場合は使うことになりそうです。



横から見るとコンパクトでシャープな外観は新しく未来的な印象です。

実用度で言えば、ボトルケージをエアロ効果の高いサドル後部にセット出来るようになっています。
マウント台座を後付けするとかなりの重量物になってしまいますので、これは嬉しい配慮です。
サドルとマウントの状態で250gですから、ケージをつけても280gですからトラしスロン実戦装備としては超軽量といってもいいでしょう。

ピラーなど用意できたら、すぐさまSHIVにセッティングして、フォームを改善していきます。
テスト走行して煮詰めていけば、IMケアンズの強い武器になりそうです。

走行してのインプレは後日、なるべく早くにまとめたいと思います。



これらの課題の改善を粛々と進めて、IRONMANケアンズで思い通りのレース運びが出来るように残りの3週間をしっかり準備していきます!