2016年6月21日火曜日

IRONMAN Asia-Pacific Championship Cairns 2016 レースレポート

IRONMAN Asia-Pacific Championship Cairns 2016 レースレポート 



Kenji Takeya  Overall Rank: 49 Div Rank: 6

General Info
BIB 226
Division M45-49
State JAP
Country JPN

Race Summary
Swim: 1:14:38
Bike 4:49:51
Run 3:35:33
Overall 9:46:47

Transition Details
T1: Swim-to-bike 4:21
T2: Bike-to-run  2:24

POLAR V800共有データリンク
https://flow.polar.com/training/relive/638230130

STRAVAデータ
スイム
https://www.strava.com/activities/606942956
バイク
https://www.strava.com/activities/606951085
ラン
https://www.strava.com/activities/606946288

使用機材は以下の通り。

Tトライスーツ HUUB DS Long Course Triathlon Suit RED
GPS心拍計 POLAR V800

Swim:
ウエットスーツ HUUB ARCHIMEDESⅡ
ゴーグル KAYENNE Regular Fit Mirror lens

Bike:
S-Works SHIV DA Di2+CLX64
S-WorksTT Helmet
S-Works Trivent

Run:
Newton Distance V

補給:
朝食3~4時間前 おにぎり2個+カステラ4切れ、オレンジジュース
スイムスタート前40分 TOP SPEED x1
バイク Powergel x12 ボトルに入れて携行 PowerBar Energize ウェハースx1 スポーツようかんx3
ラン Powergel x4 エイドでプレッツエル+コーラ



今回は情緒的なことを抑えてトレーニングデータ、数字をもとにレースを反省。


まず全体観としては、もともとメルボルンにエントリーしていたものの大会中止となったためにこのケアンズにスライド、コナ出場権をかけた今回の大会はAsia- Pacific Championshipとなってことで75枠スロットがあり、また日本人特別30枠もあったものの、2013年にここで自己ベストの上、コナスロットを 獲得していたので、狙うはもちろん自己ベストの上でのコナスロット。自己設定では最高値としてサブ9.5を設定、スイム1:10、バイク4:40、ラン 3:30(各々にトランジッションタイムも含む)というもの。

2013年とスイムコースの変更などから一部異なるものの、ロケーションは同一なのでほぼ前回と同じ展開を予想、しかしながら波風雨の荒れた天候でコンディション的にはやや厳しい感じもあった。
スイムではその波とうねりでコースを外して蛇行している感もあったものの、ウェーブスタート、泳力に準じて少人数ごとにスタートしタイムはネット計測していく方式で、バトルもなく荒れた海でも比較的泳ぎやすかった。
とはいえネットタイムで順位が決まるので、見た目の順位は当てにならずフィニッシュ後に順位がわかるから、コナスロット獲得のためには1秒も気が抜けないレース展開となる。
バ イクは強風ではあったもののコースに沿った追い風向かい風となり、横風となり走行に影響も少なく、単純にスピードが出る出ないの違いのみ。追い風の割合が 多い2回めのポートダグラス110km地点までは平均40km/hと良い感じで、70km一本調子で向かい風となる区間では速度低下があったものの順調に フィニッシュ。バイクレグはエイジ1位、プロ含む全体では9位でもあり良く走れた。
ランではトイレ2回、半ば過ぎからミネラル不足な感じに悩まさ れたものの、エイドに塩はなく、代わりに一番しょっぱそうなプレッツエルをコーラで流し込むことで、ミネラルとエネルギーを同時に取り空腹感も満たしつ つ、ペースの大幅な低下を防ぎ走り切れた。荒れた天候で日が陰りがちだったランはかえって救われた感じであり、市の中心でお祭り騒ぎで非常に多くの声援 と、何度もすれ違う周回コースでアスリート同士の刺激の仕合の甲斐もあり、最後まで集中してのフィニッシュ。
膝の故障の影響から走り切れない可能性もあった中で、タイムは伸びなかったものの上出来と言える。

結果は総合フィニッシュ/09:46:47でM45-49でエイジ6位、Swim.01:14:38 T1/ 00:04:21 Bike/04:49:51  T2/00:02:24 RUN 03:35:33
前回は総合フィニッシュ/9:49:35でM40-44エイジ5位、Swim/01:12:25 T1/00:06:12 Bike/04:53:28 T2/00:02:31 Run/03:34:58
荒れたコンディションながら自己ベストを更新、エイジ8枠あったコナスロットも獲得、自己評価としては90点といえる好結果だった。

もちろん反省をすれば課題は浮かび上がってくる。


エイジでスロット獲得した8人中での種目毎の順位およびトップとのタイム差では、
スイムは8位で1:14は、トップ0:53とは21分ディスアドバンテージ、
バイクはトップで4:49(ちなみに8位とは25分アドバンテージ)、
ランは8位 3:35、トップ3:08とは27分ディスアドバンテージ、
スイムとランは20分以上離されているので、それぞれ等しく時間短縮の余地があると言える。

もし来年も Asia-Pacific Championship Cairnsでスロットを狙うならば、やはりスイムとランのこの差を埋めていかなければ厳しいことは容易に予想できる。



昨年のコナから今回のレースまでのトレーニングを振り返ってみると、月間平均は約50時間。
今の自分のライフスタイルとしては、しっかり取り組めただろう。


11月伊是名88トライスロン、4月宮古島トライスロン、そして6月IMケアンズとトライスロンが含まれての合計時間となっている。

全体の取り組みとしては、コナ後のリカバリからのトレーニング再開、宮古島からの調整もうまくいっていて、自己ベストも出せていいることからトレーニング全体も90点の進捗といえる。



種目毎の推移を距離でみると12月にスイムを重点的に強化していて良い感触を掴みスイムセッションでは1クラス上のコースで定着、その後は良い感覚とスピードはキープしていった。
レース全体の中では順位は上がっているものの、まだまだ上位陣と比べると向上の余地が大きい。
シーズン中は朝スイムはもちろん継続していき、また次のオフにも抜本的なモデルチェンジが出来るように何かアプローチを探しておこう。


バイクは4月以降はイベント仕事もあり距離は増えていく傾向にあるのは毎年のことだが、寒い間もTKトレーニングセッションを開催することで、1~3月は上手く乗れていた。
特に2月以降はレースバイクでしっかりと乗り込むことで、レースでのバイクの違和感は皆無で快適に気持ち良く、無理なく乗れている。
とはいえ今後のレース向上を図るには、トレーニングを増やしてはいけないので、どこかに少し無理をしてでもスピードを上げていきたいのも事実。
エアロフォームの負担を増やしてでも抵抗を減らすことで、スピードアップを狙っていくトライアル期間を設けても良いだろう。



ケアンズに向けての一番の不安材料だったラン、12~1月から膝に鵞足炎からの回り回る故障を抱えてしまっていた。
11月は伊是名で20km走った以外はトレーニングはゼロ、そこからスイムのトレーニング増強と合わせてランも12,1月と距離を増していく中で違和感があっても走ったことで負担が集中してしまった。
2月にはほぼ走れなくなってしまい、治療とリハビリに専念。3月の横浜マラソンではペースは上がらず30km以降は完全に歩かなければならないほどで、記録も3時間49分かかっていた。
その後はケアと共に気温も上がり膝周りの組織の循環も良くなってきた感じで距離は少ないもののペースは徐々に向上、膝の負担を減らす中でかえって今までよりも走り方が良くなった感もあった。
4月宮古島トライスロンでは14kmで膝に違和感がありペースが落ち、さらに28kmからはかばい気味になってしまったものの走りきれて3時間50分。トライアスロンの中でも横浜と同じタイムで走れて一安心。
ケアンズでは1周目14kmでは4分52秒/キロ、2周目は5分10秒/キロ、3周目は5分17秒と落ち込み3時間35分と想定には届かなかったものの、確実に3,4月よりも走れるようになって良かった。
とはいえ月間平均は100kmにも満たないと走り込みは足りていない事実もある。
コナに向けては8月辺りに走りこみを避暑下で行い、今の良い走り方を完全に定着させることを狙っていく。
スイムとバイク、そして仕事のとの折り合いをつけながらランの練習機会をどう高めていくか、これも次のオフの課題だ。

コナスロット獲得と自己ベストというレース通りトレーニングも全体OKだが、100点にしていくにはまだまだ課題は山積であることも認識した。
コナにむけてトレーニングを再構築していきつつ、来年のための対策も視野に入れて進めていこう。




最後にこの大会で命を落とされた同胞を偲び、謹んで哀悼の意を表します。
















2016年1月3日日曜日

2016年も前に進む!!!



あけましておめでとうございます、今年もよろしくお願いします!

さてこちらブログは各種SNS、とりわけFacebookでのアップに軸足があることもあり、更新頻度は激減、レースレポートや取りまとめた長文記事などの機会のみとなっております。

時代の変化、特に情報をアップデートするのがパソコンにじっくり向かってするというよりも、日々の行動の合間を縫ってとなると、その場その場でスマートフォンで更新しやすいSNSになりがちなのは時代とともに生活スタイルの変化ということもあるでしょう。

昨年を振り返ると兎にも角にも、いいたくないけど忙しかった、これに尽きます。


昨年の新春に掲げた目標

1、エンデュアライフでのサービスを質高く安定させること

2、TKメソッドによる新たなる書籍の刊行
3、IRONMANコナでの自己ベストなレースとそのためのアプローチ

1、に関しては、お陰様で設立一期を無事に良い形で越せており、全く満足とはいかないものの、一定の評価は出来るかなあと思います。

2、に関しては形になっていないので赤点ですね!
零点ではないのは、すでに着手はしていることからなのですが、発行は5月を目処に進めているところです。
処女作のバイシクルトレーニングは2011年に上梓しましたが、その頃はほとんどなかった自転車のトレーニングに関する本も多く出版されているという時代の変化、また求められていることの変化も感じておりますので、自分流のメソッドとしてまとめておりますが、自分の中をアウトプットし尽くして形にすることの難しさを感じています。
それは忙しさの中でやっつけることではなく、時間を十分に確保して、ああではないこうではないと練りに練っていく中で形にしていく作業なのだから当然のことでしょう。
忙しさの中からは決して良い物は生まれない、痛感します。

3、これは自信を持って、良くやったといえます!!
アプローチ、過程にはもっと良い組み立て方、ベストではないかもしれませんが、結果良ければ過程良しとも言えます。
結果を伴わない過程は、それこそベストとは決して言えませんから。
この去年の結果は自分に自信を与えてくれましたし、さらなる高みに向かう覚悟と希望をももたらしてくれました。

今年の目標は、まんま継続でより高く、それらを引き上げたいと思います。

時代にの変化に自分を合わせていくことも必要ですし、
自分が目指すより良い仕事を形にしていくあらゆる努力は大切ですし、
昨年の自分を、今年の自分が超えて行くことは、何にも増して最重要です!!!

今年も皆様のお付き合いのほど、よろしくお願いします~♬

2015年10月20日火曜日

IRONMAN WORLD CHAMPIONSHIP レースレポート~4年目のコナ

トライスロン4年目のコナ、今回は一つの覚悟、決意をもって臨んだ。
4年という月日はオリンピックの開催間隔でもあり、始めた一年目の自分からどれだけ良いトライアスロンが出来るようになったのか、もし良くなった実感をレース後に感じられなければ、もうここにレースをしにきても自分には相応しくないのではないか?4年もやって取り組みの成果がないならばやめてしまえ!と、コナを目指すかどうか、来年以降の取り組みを決めるレースでもあった。

そう考えたのはあまりにも昨年はレースが出来ていない感が強く、満足感よりも失望感が高くて、なんのためにコナに行くのだろうか、と自問自答していたからだ。

さて4年間を節目として、ひとつここまでを振り返ってみたい。


2012年 1年目
コンデションは暑いものの少し曇りで、コナウインドもアベレージ

スイム1:27は、ロングでの初ウエットなしなので、フィニッシュできればOK!
バイク4:58は、同じくコナウインドのなかで5時間切りを目標としていたのでOK!
ラン3:49は、暑さの中での初アイアンマンだったので後半ペース落ちたもののの粘れたのでOK!
フィニッシュ10:24、エイジ92位は、はじめてのコナで気持よくフィニッシュ出来ただけで満足!!


2013年 2年目
コンデションは暑いもののやや湿気少なめ、コナウインドは吹き荒れず

スイム1:17は、波も流れもなくプールのようで気持ちよく泳げて、上出来!
バイク5:17は、トランジット直後に接触転倒で前輪破損、交換出来るまで歩き、代わりのホイールの走行でなんとか走り切ったので、上出来!
ラン3:53は、落車で打撲した臀部と大腿をかばいつつ、痛みと戦いながら走り切ったので上出来!
フィニッシュ10:17、エイジ183位はパーソナルベスト/PBが狙えるコンデションなだけに落車が惜しまれるが、アクシデントに負けずフィニッシュしたので上出来!!


2014年 3年目
コンデションは暑いもののやや曇りがち、コナウインドは大荒れ!!!

スイム1:24は、流れが強く蛇行しがちで、波も強く呼吸の度に水が口鼻から入り遅れた感じで、イマイチ。
バイク5:08は、往路は波酔い、海水を多く飲んだことで補給を受け付けずペース上がらず、後半持ち直したものの最強レベルのコナウインドでスピードは上がらず。
ラン3:45は、この年の他のイベント等で詰め込みすぎ、疲労感が強く重い走りでただ走り切っただけ。
フィニッシュ10:25、エイジ68位、初年度と同じタイム、伸びない結果に、取り組みを再考することに。
世界最高峰のアスリート達が集まる最高の舞台に、ただ観光気分で来ることは自分には違和感が強く、このままではダメだと、今年はキチンとこのレースでパフォーマンスを発揮できる取り組みをする決意をした。



2015年 4年目
コンデションは蒸し暑く雲もないものの、コナウインドはアベレージ


さて今年のコナ、結論から言うと、満足!!

フィニッシュタイムは10:03とサブ10ならずで惜しい思いもあるものの、トレーニングの成果を発揮し現状ベストは尽くせたしエイジランクは23位と、絶対的にも相対的にも4年間の進歩が確認できたので、満足!!


コナに向けた取り組みとして昨年の決意はしたものの、とはいえ、生活をガラリと変えてトレーニングとレースに打ち込むというわけにはもちろんいかず、新設した株式会社エンデュアライフを軌道に乗せるべく、日々奮闘する中で、自分に掲げたモットーは、「急がない、詰め込まない、間を大切に!」というもの。

時間はなくとも焦らず、一つ一つ、一回一回を正確に、丁寧にやるという意味を込めて。

前日までの過ごし方もリラックスとリカバリーを再重視、バイクチェックインの時には、早くレースがしたい!と前向きな気持でS-WORKS SHIVを預けることが出来た。


そのSHIVは、2016モデルにアップデート。基本的にフレームカラーチェンジのパーツは載せ替えなものの、走りの肝であるホイールを最新の ROVAL CLX64 となっていて、この空力性能を活かしたバイクパートの走りを今回のアドバンテージとして据えていた。

CLX64は激幅広でいるものの、見た目はおとなしくて、ごくごく普通のホイールのようだが、走りだすとその抵抗の少ないスムーズさ、癖のない扱いやすさ、そしてなんといっても、高速巡航キープの楽さが際立つ!!

40kmで走っているときに、ペダリングパワー、脚の力を抜いて空回り気味にしても、速度の落ち込みが極めて少なく、脚の緊張、体力負担を低減できるというメリットが大きく、今回はバイクでの平均パワーは少なくして、つまりランのために脚を残しても、4時間50分はいけるだろうと踏んでいた。



スイムは1:18、これはとてもよい感触で泳げて満足!
トレーニングは一進一退が続いていたものの、直前に肩まわりの脱力と体の進ませ方にとても良い気付きがあり、それを実践するべく、コナでのコース試泳と宿、コンドミニアムのプールでのドリルでリズムで覚えられて、それを上手く出来た。
往路で流された感、復路は波もあったものの周りの選手との相対的な位置は大幅に遅れることなく終始集団の中にとどまれた。
波酔い、海水飲水などダメージもなく、これは早くスイムアップ出来たか、と思ったが、1:18、しかしトランジッションエリアにはバイクが沢山残っていて、相対的な位置は悪くないことを実感。
バイクに弾みがついた。


バイクは4:57、トライアスロンキャリア初のドラフティングをとられてしまい、ペナルティ5分ストップがあったのは痛かったが、それを差っ引けば4:52と想定ほぼ想定通りで満足!
やはりホイール効果が高く、ランにはノーダメージといえる状態でトランジット出来た。

そのドラフティングだが、スイムアップの位置が以前よりも良いこともあり、ビュンビュン前走者を追い越していく中で、スイムは苦手でバイクで稼ぐタイプのアスリートも二人居て、ワイコロアから先の上り基調のアップダウン区間において、上りで遅い人達も含めて間合いが詰まり、塊で下り始めて、ドラフティングとならないように間隔を広めつつも、また上りに入り縮まる、と伸び縮みを繰り返している最中にマーシャルのハーレーが横に乗り付け、その自分を含めた三人が一気にドラフティングをとられてしまった。

確かに今して思えば、対向車線を折り返してくるトッププロ選手の車列の間隔に比べれば狭かったのでアウトと言われれば、やはりアウトだ。
日本でプロと一緒になる宮古島、そこで追いつき追い越して行く時に見るプロ選手の間隔のイメージで大丈夫と思って走ってしまった、自分では間隔を開けていたという認識の甘さもあっただろう。
ここコナでは、マーシャルも世界トップレベルの厳しさなのだ。

その後は、もう一度取られたら失格なのだから、慎重に慎重を重ねて、バイクで急ぐということよりも、ドラフティングを取られないように、間を開けに開けて、慎重に走行。

折り返しハヴィでのペナルティボックスでは、長い5分の休憩があったが、折しも降りだしたにわか雨で体を冷やしつつ、補給をとったり伸びをしたりして、初のペナルティを過ごした。

そこからリラックスして、ペースは伸びなかったものの、速度を楽に維持することを感じながら、横風をうまくしのいで、ランの走りのイメージを、辛さに向き合う覚悟を持ってトランジットへ。


ランは3:39、3:30を想定していたものの、蒸し暑さと雲なく照りつける太陽の熱さの最中を最後までコントロールして走り切れたので、満足!

ランはアリードライブの前半は応援多く気持よく走れるのだが、その後のクイーンKでは歩きたい、駄目だ、という思いで走りがちとなる。
エナジーラボ前後からはほんと、辛い、嫌だ、やめたい、といしか思わないのだが、今回は違った。

真夏の伊豆大島でサバイバル43km単独ランして、熱さとアップダウンを自らに課したり、北海道合宿で疲れても疲れても連日走って5日間100km達するなかで、クイーンK後半の走りをイメージしてきた。

疲れても、崩してはいけないポイントを忠実に保ち、しかし走り方は前半元気な走り方と後半疲れてからの走り方をシフトチェンジできるようにして、最後の一歩まで自分の思う通りに走ることが出来た。



コナに出続けて4年間、はじめて自分が思う通りの走りが出来た。
そして向上してきた実感、そしてこの先まだまだ速くなれる手応えも感じた。
次の4年、トレーニングの組み立てを上手く出来たならばエイジ表彰台も視野に入ってくるほどに。

トレーニングの充実のためには、生活の、仕事の充実も欠かせない。
トレーニング時間は今後も、大きく確保することは難しいだろうが、「急がない、詰め込まない、間を大切に!」というスタンスでもここまで出来た。
仕事と生活にメリハリをつけて、レースに向けたある特定の期日に、集中的に強化トレーニングを組み込むことで、年間平均的にトレーニングの拡大は出来なくとも、レースへの効果を見込めるという確証も得た。

やり方次第では、次の4年間でコナの表彰台へ立てるはず。
あとはその道に自分が向かう決意が持てるかどうか。

自信と決意、このオフの間に自分自身と相談しよう。




2015年9月25日金曜日

シルバーウィークはバイク三昧、3DAYSRAIDE!!


好天に恵まれたシルバーウィークは、MTBのビッグイベント”SDA王滝”と、スペシャライズド企画のチャレンジロングライド”ETA 3DAYSRIDE”を走ってました!

”ETA 3DAYSRIDE”は、スペシャライズド・コンセプトストアであるラビットストリート江坂店から厚木のスペシャライズド・ラウンジまでを結ぶ600kmを3日間で走り切るチャレンジライドです。

今回、自分は初日をSDA王滝をMTBで120km走り、その後二日間をETAに合流するという複合”3DAYSRIDE”となりました。

本気で走るとかなりハードな3日間になること間違い無しで、2週間後に控えるコナ、アイアンマン・ハワイに疲れを残しかねません。
そこで、3DAYRIDEは疲労を溜めないように、いかに軽い強度でスピードを出して、疲れないようにフィニッシュするかという効率を高めた走り方で乗り切ることにしました。
この体力/スピードの効率は、アイアンマンのバイクパートでも重要ですから、良い練習ともなります。


DAY1 SDA王滝120km



初日はSDA王滝120km、走行データはこちらを参照してもらうとして、ざっとレースレポートをば。





好天に恵まれた秋の王滝は、気持よく走れましたが、6時スタートで早く、放射冷却もあり、気温の高まりは遅く、肌寒い中での走行となりました。

上りペースをおさえていたのもあるでしょう、普段よりも寒い感じで、アームカバーをしていて調度良いくらい。

下りはここ最近の雨で、水の流れもあり全体的にウエット基調です。
序盤の20km前後の下りで、今回唯一のトラブル、前輪スリップで落車してしまいました。。。
MTBでの落車は数年ぶりというか、かなり久しぶりでしたが、幸いに擦り傷多数ではあるものの傷は浅く、走行に支障はそうはなかったです。治りも良く、すでにスイムも再開出来ています。

©うさみたかみつ

それ以外には大きなトピックもなく、淡々と距離を重ねていきました。
いかに心拍数が上がらにように、上りをこなせるかを主体にしていましたが、下りでの路面のガレ具合からくる体の疲労はそれなりにはありました。

やはりフルサスバイクの優位性が高く、HTであえて負担を追うのはマニック過ぎますねぇ。


自分が今回乗ったのは、生粋のXCOレースバイク、S-WORKS EPIC WC 2016モデルです!
レスポンスの速さ、走りの軽さはまさにHTのそれで、クイックでスピーディな走りはHTと同様ですが、大きなギャップ、荒れた路面でのグリップ確保、振動疲労の低減は、フルサスならではの大きなメリットを得られます。
HTとフルサスのいいとこ取りであり、さらにハンドリングも切れがあり、バイクコントロール自体も楽しめるのもEPICの美点です。
ギア比もフロントが30Tになったこともあり、120kmラストの最長登坂でもギア比には余裕がありました。
ダブルボトルに、チューブ&ボンベとツールはバイクと一体化したストレージで持参できるので、王滝ならではの更に予備を持つチューブはサドルバッグにて対応しています。


補給は、ダブルボトルにトップスピードのミネラルタブを溶かした水を。
カロリーは、パワージェルを8本分とフラスコに入れて携行、トップスピードはスタート前と後半にしゃっきりするために投入しました。


こんな絶景の中を、この時にしか走れない大自然の中を満喫できるのは王滝の魅力ならではですね!
ダートをこれでもか!というスケールで走れるのも王滝ならでは。
毎年通い続けても、毎回に違った魅力を発見できるのいいですね!

©うさみたかみつ

自分自身がどう挑むか?そのテーマを、取り組みを変えるだけでも、毎回楽しめてもいます。
速さ、タイムが全てでなないのもSDA王滝が毎回多くのライダーを惹きつけるポイントですね!



DAY2 愛知県小牧市~長野県茅野市 210kmライド


速さ、タイムが重要ではないのは、こちらのチャレンジライド”ETA 3DAYSRIDE”でも同様です!
王滝から、車で小牧市に移動して、翌朝、本隊と合流してロードに乗り換えて進みます。


距離が長いので、朝のスタートはこちらも早く、薄暗い中で準備していきます。


自分は、最新鋭のS-WROKS VENGE ViASで走りました!
バリバリのレーサーですが、サドル後部のSWATマウントなどを使えば、ダブルボトルに加えて、トリプルボトルも空気抵抗に悪影響をあたえないで、設置可能です。
タイヤとホイールで衝撃をいなしてくれるので、毎日長距離乗っても、多少硬さは感じますが、振動疲労は全く気になりませんでした。


長丁場なので、距離や時間、ペース配分をPOLAR V650でチェックしながら進みました。
地図表示も可能なので、知らない土地での現在位置確認、距離感を知るにも大変役に立ちました。


このようにエアロマウント装備なので、一体化したレイアウトも見やすく最高に良い感じです!


この日は、明るいうちに210kmフィニッシュ、ブリックランもおまけにつけれて、楽々な走りが出来ました。


DAY3 長野県茅野市~神奈川県厚木市 190kmライド


いよいよ3日目、抑えて走っていても、それなりに疲れが溜まってきてはいます。
特に連日上りが多いので、大殿筋を中心にお尻が筋肉痛です。


スタートから序盤は足が重いこともあり、軽いギアでのスピン中心でリカバリーライド的に進みます。
途中の写真スポットで立ち寄り、楽しめるのも気持ちの楽なライドならではですね~♪


最終日のメインはこの旧道の峠を越えること!!
疲れた体でも、姿勢の保ち方、ペダリングの股関節からの脚の動き、そして力の伝達を体全体で調和させると、するすると坂を上ることが出来ます。
決して、体力があるから、でなく、体力/スピード効率が高いから、こういった連日の長距離ライドを余裕をもってこなすことが可能となります。

機材的には、体力/スピード効率をViASは確実に高めてくれますね。
レーサーでなくても、ある程度路面振動を逃がす乗り方が出来るサイクリストならばこのViASは快速ツアラーとして、非常に強力な相棒となってくれるでしょうね!


タイムが問題ない、といっても、バイクの持つ性能を愉しむのも、チャレンジライドの愉しみの一つです!
坂やスピードが乗せるところでは、しっかりとペダルパワーを高めて、その瞬間を満喫しました~♪

さらに、時間は関係ないとはいえ、日没、太陽と追い駆けっこ、競争はしました。


そして日没に勝った!!
3日間のグランドフィニッシュシーンです。

やりきった充実感、ほんと仕事も、立場も超えて、一緒にチャレンジライドを走るだけで生まれる一体感は他に得難いものがありますね~~


この模様は雑誌「サイクルスポーツ」にも詳細レポートが掲載されます!!
こちらの次号もお楽しみに~♪








2015年7月31日金曜日

2016 S-WORKS VENGE ViAS

オールニューとなるエアロロード、"VENGE ViAS"ヴェンジ ヴァイアスを国内一番最初に乗り出す栄誉が与えられて、いてもたってもいられず、峠を繋いだ3,400mアップの100kmライド後のインプレッションです!

一言で言えば、操る悦びに溢れたエアロロード!!


写真の完成車スペックで乗っています。
ViASは、Venge Integrated Aero System の頭文字をとったサブネームであり、このバイクの特徴である、エアロの要素が全てが組み込まれ一体化、統合されたヴェンジ、という意味合いです。

空気、風と言う見えないものを、自分の口から語るのははばかれますが、その全体の一体化の効果はハンドリング、バイクコントロールに如実に表れています。

このハンドリングのキレと確かさ、バイク全体のコントロールのしやすさはあらゆるライダーが乗っても体感できるレベルなほどに分かりやすく、そしてそれは操る楽しさとなって伝わってきます。


そのハンドリングは、最善のエアロ効果を狙って作られた専用のハンドルとステムによってもたらされている効果が大きそうです。

ステムは地面と同じ水平、かつなるべく低い位置にセットすることが効果的であり、ハンドルをアップライズにすることで、ポジションセッティングを可能にしています。

このヴァイアスは自分に合わせた専用ステムが未到着なので、まだ仮位置なのですが、こちらのWEBツールで自分の今のバイクポジションから、ヴァイアスのフレーム、ステム、ハンドルの各サイズを選び出すことが出来ます。

https://www.retul.com/venge-vias-sizing/

ただしその元となる今乗っているバイクのフィッティングが、自身に合っていることが前提になります。
専用ハンドルとステムを使いますので、あとから交換して調整するのは全てが内蔵されているので、非常に難しくなります。

初期設定でフィットしたバイクを再現できるようにすれば問題ありませんので、事前に自分の体に合わせた確かなフィッティングを実施しておくことを強くお勧めします。


この全てが内臓されたハンドルステムは、見た目のスッキリクールな印象とあわせて、カチッとしてズレやラグ、ねじれやゆらぎのないハンドリングを実現してくれます。
これは正直、その見た目よりも衝撃的ですらあります!

また翼形状のハンドルトップには前腕を置きやすく、ブラケットに指を引っ掛け低い姿勢を維持しやすくなります。

ステムと、フォームをクランプする部分も強固なのでしょう。


もちろんフレーム&フォークもターマックと比肩する剛性を実現していて、ハンドルから全体にカチッとしていて、コーナーリングやダンシングなど横、斜めに力がかかるときの反応が気持ちが良いです。

空気抵抗のための流麗な各部ですが、この乗り味を知ってしまうと、鍛えあげられた筋肉にしか見えなくなります(笑


トップチューブは低いスロープと三角形状であり、そしてダウンチューブはヘッドの丸から三角っぽいエアロ形状から、フロントホイールを包み込むようなエアロ専用ブレーキとラインを合わせつつ、三角の前後向きを滑らかに移り変わり、最大幅のボリュームとともにBBあたりでは四角くなっていくという複雑きわまりない造形になっています!
この素晴らしい造形を眺め続けられるのは、オーナーの特権といっていいでしょう。
なにせ写真では表現できませんから。


チェーンステーのしっかり感も高く、しかし路面追従性はよく、固くて跳ねるといった挙動も荒れた旧道の下りでも皆無で、しっとりしているわけではありませんが、ホイール&タイヤがかなり良い仕事をして衝撃吸収は高いです。

このカッチリ感でこの乗り心地ならばバランスいいねって感じる方が多いと思います。


肝心のエアロ効果は前述、見えないものなので表現が難しいのですが、ボトル2本を装備しても問題ない設計になっているなど、あらゆるユーザーにとってフレンドリーなエアロであることが上げられます。

自分の体感では、25kmくらいから40kmに上げるのが引っかかりなくスムーズで楽に感じますし、40km巡航では軽い感じで、足の周りが良い気すらします。

決して高い速度域だけで良い感じではないのは、エアロ形状と剛性のバランスが高いレベルで実現できているからこそなのでしょう。

ただし、20km以下だとエアロ効果は体感しうるレベルではありませんし、乗り心地も普通かなって感じましたので、しっかりとした試乗環境で乗ってみてほしいものです。


この専用ブレーキは、キャリパーとのタッチや効かせてからガッツン握りこんだ時のフィーリングは異なりますので、最初は違和感ありましたが、何本も峠を下っていると、シューのあたりが出たこともあり、どこからパワーが立ち上がり、どこまで握り込めるのかがわかるとコントロールしやすいです。



フロントは確かなものの、リアはややVブレーキっぽい握りこんだ際のたわみを感じます。ワイヤー調整などで煮詰めていく必要性はありますね。
シュー角度で音鳴もありえますし、これだけ専用パーツが組み込まれ、全てが内蔵でもありますので、
やはり腕の立つ信頼できるメカニックに組み上げてもらうのは必須かもしれません。



組みわせれたホイール ROVAL CLX64、このホイールに合わせてViASを最適化していったと、開発責任者のクリス・ユーは言っていました。
それだけ、このホイールが良く出来ているということでしょう。実際に乗ってみて、おおおっ!て思うほどにいい足回りです!

タイヤよりも広い最大幅のリムにより空力とリム剛性も上がっています。タイヤ幅を活かして、断面形状をより丸くしていて転がり抵抗低減とともに、乗り心地も良くしています。

転がりが良くなるという実験結果と、空気抵抗を減らす効果から採用された前後で異なるタイヤサイズは、乗っていて違和感は全くありません。


ホイール全体のカッチリ感も高く、たわみは感じられないレベルなものの硬すぎる不快感はなく、加速と上りでのダンシング、コーナリングでさらに倒しこんでもピシっとしていて乱れもなく、実に気持ちが良いです。

ハブはセラミックベアリング採用で軽く、廻りもいいですし、ハブボディもエアロに最適化された形状をしています。
クリスによると、クイックリリースは地面と平行にセットすれば、形状による差異はないとこことでした。


スポークはエアロ形状になっています。
しかし、ニップルは内臓ではなく、整備性を高めていますが、内蔵してもエアロ効果は変わらないとこと。
こういった細かいところまで徹底的に検証しているのは、自社設備として自前の風洞実験設備を持っている強みが活かされています。
エアロなイメージと、実際は異なる部分って結構あるそうですから。

ともあれ、このCLX64は早速トライアスロンバイクSHIVにも装着して、アイアンマン・コナで実戦使用したいです!
リアディスクホイールと同等の比較結果もあるし、横風にも実際安定していたので、ハワイにバッチリだと思われます。


カーボンボトルケージとSWAT、携帯工具も標準装備で、一体化されています。
自分の使用はクランクスパイダー型のパワーメーターが間に合っていませんが、それも標準装備されていますので、その面でみると高額な価格にも納得度が高まります。


乗りて行うレベルの整備性は確保されていて、ブレーキのテンション調整などは自分でもしましたし、充電もこのBB下に設置されているカバーをネジ一本で外せば、ジャンクションにアクセスできて、充電など可能です。
インジケータの覗き窓が備わっていますので、バッテリー残量はいつでもチェック可能です。


大人気のパワーサドル、ライダー自体が空気抵抗の主成分ですから、低い姿勢を保ちやすいこのサドルはマストアイテムでしょう。

シートピラーは、前後リバースしての使用は出来ないものの、標準20mmオフセットの他に、オプションで0mm、30mmオフセットも選ぶことが出来ますので、今後の専用エアロバー(鋭意開発中のとこと)のリリースと合わせて、先々の拡張性には期待できます。


クリスの話は、エアロについてがメインで、その性能も空力で語られることがほとんどだったのですが、ライダー目線で言えば、見えないエアロ効果は1600時間という膨大な時間を費やした自社風洞施設の賜物を享受しているという信頼に裏付けされていますし、なによりも乗って感じられる楽しさ、これが一番のメリットかもしれません。

シャープ、スムーズ、スピーディであり、コントローラブル。
誰もが乗って楽しめるであろう高性能バイクであるヴァイアス、そのハンドリングとコーナーリング性能に惚れました~!!