2010年12月24日金曜日

話題の本 バイク、動作とウエイトトレーニング

ツイッターで話題になった本です。

BG FITで有名なシルベストサイクルの、超人気フィットテクニシャンの溝端さんのブログ記事から

http://kiama.blog32.fc2.com/blog-entry-837.html

さすが、勘所、着目点が良く、その造詣の深さが BG FIT にも活かされているのですね、予約がもう来年の春まで一杯というのも頷けます、ハイ。

ちなみに写真の本はそれぞれ、

Cycling Anatomy

洋書ですが、一番のおススメです!

イラストで、バイクのどんな動作のときに、どの筋肉部位がどのおゆに筋力発揮をしているか、がまさに一目瞭然でわかるようになっています。また、ペダリング解析の記述もありますので、それも参考になるかと思います。

実際に自分の知り合いには購入をしてもらい、ウエイトトレーニング(ストレングス、レジスタンストレーニングと呼びますが一般呼称で)の際の目的の理解、部位の意識に役立てています。


Weight Training for Cyclists

こちらは実際のウエイトトレーニングのメニューを事細かに、どのような能力を鍛える、メインの筋力、パワー、スタビリティなどに分けて解説してありますが、英語の文章読解がポイントになってきますので上記のほうが誰にでもおススメできる所為です(自分も途中で投げ出して、興味のあるところだけ、つまみ読みを繰り返しています・・・)。


体の構造と動作の仕組みを知ることで、間違ったスキルの獲得を防ぐことが出来ます。また、個々人による苦手動作、筋肉、筋力の発達のバランスに応じて、バイクトレーニングをメインの食事とするならば、サプリメントの役割として、足りない部分を補うトレーニングとして、取り入れてあげると、バイクトレーニングとの相乗効果が期待できるのです。

体の構造、動作の仕組み、個々人のバランス、そしてその方のバイクのニーズ、これらにバイクを合わせることが、適切な動作、発揮のためには重要だということです。

これにアプローチしているのが、 BG FIT だということなのです。

まさにその、大人気フィットテクニシャン溝端さんおススメのこちら!

ランニング解剖学

自分もランニングを始めたので、興味深く、読み進めています。

ちなみに英語の原本はこちらです。



さらにスイム版はこちらです。



バイク、あるいはランやスイムでも、体というハードウエアをコントロールするスキルと、さまざまなテクニックを身につけることで、そのパフォーマンスは大幅に上がります。しかし、ハードウエアの、体力の向上も目指さない限りはそこのに頭打ちが必ず訪れます。

スキルが大事なのか?体力が大事なのか?それは不毛な質問ですね、両方大事です!

スキルがあって、体力がない人は体力向上の取り組みの割合を上げるべきですし、その逆であれば、スキル向上の割合を上げるべき。はたまた、両方ない人は、そう、両方を上げる取り組みをしなければなりません。

ただし、優先されるは、体力よりも、基礎スキル、適切な動作の獲得です。ケガのリスクを減らし、動作効率を上げておくことで、その後のハードワークでも効果の向上率を高めることが出来ます。


バイクにはウエイトトレーニングはいらない、というのも不毛な意見です。

動作の向上はバイクに乗ることで、また、呼吸循環器系は、バイクのほうが、もちろん向上します。代謝系でみれば、有酸素系もバイクですが、ATPーCP系、解糖系、という高いパワーを発揮するエネルギー供給系は、むしろ、筋持久力を鍛える程度のウエイトトレーニング負荷でも、はるかに刺激が出来ます。

15~20回と言う、ウエイトトレーニングとしては軽い負荷を用いますが、その持続時間は、30秒程度。

バイクトレーニングでの、30秒のメニューは何でしょうか?

そうです、30秒最大ダッシュなどのレペティショントレーニングです。かなり最高に近いパワーの発揮とそのエネルギー供給を鍛えるメニューです。

つまり、体の代謝としては同じことが起こっているので、バイクでの最大のもがきと同じ効果を、ウエイトでも得られるということです。

また、最大発揮を出来るスキルがないと、バイクでは実際に上手く発揮できていない人の場合は、やっている気になっていても、実際は十分に鍛えられていないことも有り得るのです。それをウエイトでは軽めで安定してコントロールしやすい状況で向上させることができます。

また、時期的に、レースはオフですが、うっかりと低強度だけで走っていると、レースシーズン中に鍛えた、これらの代謝系、筋力発揮が、どんどん失われてしまいます。、可逆性の原則です。

ですから、それを防ぐためにも、この時期にウエイトトレーニングを取り入れるのは、

1、足りない筋肉、筋力を補う効果、

2、メインの筋肉、筋力発揮(神経系)の更なる強化、

3、そして、レースで必要とされるハイパワー系の代謝能力の維持向上、

以上を見込めることで、積極的に取り入れていくことが、毎年毎年、右肩上がりのパフォーマンス向上にとっては重要なのです。


シーズンで鍛えて、オフで弱くなって、の毎年の繰り返しでは、成績は頭打ちのままですよ~