2012年10月15日月曜日

初めてのコナ、無事にフィニッシュ!

いよいよレースの日がやって来ました。


同行してくれた、メイストーム大西さん
スイムコーチでもある飯田さん の写真から当日を振り返ります。



静寂に包まれたトランジッションエリア、日の明ける前から
レースの準備は始まります。

バイクにドリンクや補給をセットしたりタイヤに空気を入れたり、
ボディマーキングをして、スタートに備えます。



スイムスタートには当日ともに挑む世界トップアスリートが勢揃い。



海岸線には多くのメディアと応援の人、人、人!



スタートは少し沖合に出て浮かんだ状態からの
フローティングスタートです。

慣れない自分はこれで疲れてしまうことを避けるために、
時間切りまで陸で待機して、スタートに間に合うように泳ぎだして、
それをウォーミングアップ代わりにしました。

落ち着いたところで、大砲!の合図で2000人弱のアスリートが一斉に
長い道のりに進みだしました。


スイムは約2㎞の往復です。沖まで1周の巨大ループ。
泳いでも、泳いでも、折り返しにたどり着きません。
目印にしていた、海岸線の白いホテルを過ぎてもなお
かなり先に目印の大きなヨットが停泊しています。

ウエットスーツを着用しないでのこの距離はもちろん初体。
けっこうビビりながら進みますが、海水がかなり浮きやすく、
多少の波はありましたが、海水を飲みのみなんとか、折り返しにたどり着きます。

遅い自分の周りにも、けっこう人が居て安心して泳げます。
とはいえ、女性が圧倒的に多かったですが。。。

折り返してから後は、岸辺に近づくだけなので、俄然気持ちに余裕が出ます。
沖に泳いでいくというのは、経験が少ない者にとっては恐怖がありますゆえ。

しかし、気持ちの余裕とは裏腹に、流れにもまれて、どうにもまっすぐに泳げておらず、
蛇行、修正、また蛇行の繰り返しです。

それでも、時間とともに着実に地面が近づいてきます。

朝スイムの連続で見慣れた感のある桟橋が大きくなり、そして手のひらが砂を掴みました。

まずはスイムアップを果たしました!


トランジッションでは、ボランティアがスイムスーツを脱がしてくれたり、
サンスクリーンを塗ってくれたりとサポートをしてくれます。

バイクギアバッグをピックアップして、装備を整えてバイクに向かいますが、
尿意、便意をもよおしてトランジッション内のトイレにピットイン。

すこしりきみますが出ません、そのままバイクに向かいました。

すこし波酔いか、ふらつきつつバイクに飛び乗ります。
このとき足が十分に上がらずにバイクにぶつけてよろめいてしまいました。
が、すぐにS-Wトライヴェントを乗りながら履いて、バイクコースに飛び出して行きました。

目指すは5時間切り。


真っ直ぐなハイウエイをひたすら一定速度で直進、というイメージでいたのですが、
思ったよりもアップダウンがあり、速度は50kmオーバーから30kmを下回ると
かなり上下しました。

トップは12Tなので、ギア比が足りずに下りで漕げずに安定とスピードを得られない
箇所もいくつもありました。
次回は11Tをつけてこようと思いました。


風も聞いていたとおり強く、それでもこれは平均的なのだろうなと、
向かい風でも5時間を切るべく、持続可能なペースを最大限発揮して
コースを突き進んでいきます。

結果的に、ゴール後の話では、このコンディションは風は強いほうで、
暑さも影響するほどのタフコンディショとトップ選手たちは評していたそうです。



暑さ対策では、エイドで水をかぶったり、冷えたドリンクを飲んだりと
冷却にも努めました。

前後バトンホイールということもあり、時折強く吹く横風には
バイクをグラっともっていかれることもありましたが、
SHIVのおかげかヒヤッとすることもなく、走りきれました。

前走者を見ていると、地形の変化箇所で、横風が吹いてくる箇所を
予想できるようになったりして対応できたこともあります。

上りの低速度になったら、ダンシングもいれてエアロフォームでの身体の負担を
集中させないように姿勢を変えたり、動的なストレッチを意図していきました。

周りの多くの人が、20km程度まで落ちてもエアロフォームを維持するのは??でした。

バイクは、スイムアップが遅いこともあり、100%追い越すだけでしたので、
ドラフティングをとられる心配はありませんでしたが、
ブロッキングをとられないように、審判者にも注意しながら走りました。

5時間をわずかに切る、4時間58分でバイクを終えました。

集中していると、スイムもバイクもあっというまです。

ここまでは、想定通りのペースできています。

RCX5を見ながら、常にオーバーペースにならないようにコントロールしながらの
バイクパートだったので、まだまだ体力的な余力も想定通り十分あります。

残すはフルマラソンのみ。


トランジッション2でも、バイクをボランティアが受け取ってくれて、
すぐさまランギアバックを受け取りシューズを履き替え、LUMINAバイザーを被ります。

ここまでこれた要因として、LUMINA連載のトレーニング探訪での様々な方々の
アドバイスのおかげでもあります。
それを力に、とこのバイザーを選びました。



しかし、気力と体力とは裏腹にT2でもトイレしましたが、
お腹の具合がすぐれない。。。

走りだしてしばらくすると振動からか、ズーンとお腹が重くなり、
腰が下がってペース上がりません。

序盤にも用足ししましたが、その後もガスが走りながら出てきます。
いよいよペースも下がり、圧迫が下腹部に来ました。
ハイウエイに出てトイレを我慢する時間が続きました。

よほど見通しのいいハイウエイ沿いでもしてしまおうかと悩みましたが、
しばらく我慢して走ると、エイドステーションが見えてきました。
そこにはトイレがありました。

ジェルとコーラを持って、ゆっくり腰掛けて用足しをしながら補給もしました。

海水を飲み過ぎたのか、はたまたレース前の食事か、スイムアップから
違和感がありましたが、バイクで固形物をジェルブラスと以外には摂っておらず、
比較して水分が多めだったのかもしれません。

課題は尽きることはありませんが、次はもっと上手くいくはずです。



出すものは出しても、我慢の走りは変りませんでした。

どうにも腰が下がった姿勢になってしまい、自分の走りが出来ません。

そのうえ水をかぶった時にシューズを濡らしてしまい、前足の裏に
まめだできてしまい、着地の度にピシピシ痛みが起こります。

辛い、歩きたいと思うことは何度もありました。



しかし、多くの応援に励まされ、なかでも、この応援!
気合が入りました。
セントジョージの荒れたスイムに比べれば、なんてことはありません。
一緒に過酷な条件に挑んだ仲間からの応援は力になります。

歩くものか!

RCX5を見ながら、強度は落ちすぎないように、走速度は下がっても
今出来うるペースで、1m,1m、着実に進んでいきます。

距離表示は徐々に減っていき、遂に数キロになり、コナの街中に帰ってきました。

そこからは多くの声援に後押しされ、辛い、という思いは霧散して、
かわりに湧き上がる達成と充実につつまれ
フィニッシュに駆け込みます。




幾重にもできた人垣のアーチを抜けてフィニッシュへ、
遂に目標にしていたIRONMANコナのゴールを果たしました。

嬉しさととも安堵感が広がります。



今回の辛い終盤には、白戸太郎さんがすれ違いざまに 「粘れ!」
と叱咤してくれて、なんとかペースを保てました。

これが凄く効いて、迫り来る太郎さんからも数十秒差で先着することが出来ました。

順位とかは関係ないですが、大先輩と一緒にゴールできてとても嬉しいです!



いつもどおりのスイムでの出遅れ、予期せぬランでの失速、などありましたが、
フィニッシュの喜びはひとしおですし、
まがりなりにもサイクリスト出身の自分がバイクパートで、
SHIVのパフォーマンスを活かして、良いタイムで走れたのは、
とても自信がつきました。

それにつられて、スイムとバイクをもっと良く出来たら、と欲も出てきます。

来年もまここに来たい、再び Road to KONA を想像してしまいます。


ともあれトライアスロンを始めるにあたり、自分が目標に据えた、
IRONMANコナのフィニッシュを現実に出来ました、
想定タイムの10時間切りはできませんでしたが、まずは目標達成です。

自分に関わってくれたすべてのトライアスロン関係者のおかげです、
ありがとうございました!