2013年4月7日日曜日

女性サイクリストからのトレーニング相談

【TKへのメッセージ(120字以内)】
「message : ポラールRCX5を利用しています。

ダイエットのため、ジョギングとローラー台で運動をしています。(ゾーン2で20~30分)
ダイエットをしつつ、サイクリング時に男性にちぎられないようにしたいのですが、
どのようなトレーニングをしたら良いのでしょうか?」


女性サイクリストから上記のご質問を頂きました。

RCX5を使われてのトレーニングとのこと、
高機能なHRMなので、目的、目標に合わせて有効活用して行きたいですね。

さて、ダイエットのためにゾーン2で行うことは、運動開始当初、運動不足気味の方の場合は、
運動習慣を身につけつつ、 無理のない運動で脂肪燃焼を図っていくために、
とても効果的です。

しかし、その運動強度に慣れてきたならば、
20~30分の実施時間ですと、
ダイエットのための十分なカロリー消費と、
そして、男性にちぎられないための能力獲得には、
不十分でしょう。

そこで、まずは現在の身体能力をRCX5の”フィットネステスト”と呼ばれる機能を
使って確認することをオススメします。
使い方は以下を参照してください。


ポラールフィットネステスト機能


心拍計を着けて、横になり安静にしているだけで、現在の身体能力、
なかでもサイクリングやランニングという持久的運動に密接な関わりのある
最大酸素摂取量を知ることができます。

その数値を見まして今の身体能力を判断、今後のトレーニングを
以下のような方向性で調整してみてください。

「極めて低い」~「低い」
今しばらく現在の運動を保ってください。
頻度は週3回は行いましょう。

「並」~「中」
ジョギング、ローラー台での運動中、ゾーン3まで上げて維持する時間を5分からはじめて、
10分、15分、20分と伸ばしていけるようにしてください。
アップとダウンとしてそれぞれ3~5分でゾーン1~2の時間も前後に取ります。
また、強度を上げるために、フォームやペダリングなど動作が乱れないように、
ペースアップは穏やかに行なってください。
週に2回出来たらいいでしょう。

「良好」~「極めて良好」~「極上」
上記に加えて、全体のトレーニング時間を1時間程度まで伸ばすように努力と工夫を
してみてください。
その中でゾーン3を20分x2回出来るようになることを目指します(メニュー1)。
達成できたら、20分x1回にして、代わりに、更に高い強度、
ゾーン4を2分やって2分休むを3回~5回入れてみてください(メニュー2)。
週にメニュー1、メニュー2、それぞれ1回づつ行えると向上が早いでしょう。


強度を上げたトレーニング効果は早ければ2週間、概ね1ヶ月から現れてくると思います。
心拍計を有効に使って、ステップバイステップで、運動強度を上げていき、
男性のペースに近づいていってください。

またいつでも、ご相談くださいませ~



【追記】

その後、この方といくつのかのやり取りをしました。

「早々のご回答、ありがとうございました。
ブログを拝見しました。

フィットネステストの結果は54で、極上でした。(30台前半です)
まずは、ゾーン3で5分維持できるように頑張ってみます。

1つ教えてください。
ジョギングではゾーン3まですぐに上がります。
しかし、ローラー台でやるとギアをものすごく重くするか、
回転数をかなり上げないと(長続きしない)、ゾーン3まで上がりません。
ギアを重くするのと回転数を上げるのはどちらが良いのでしょうか?」

と、素晴らしいフィットネステストの結果と、具体的な質問も頂きました。
自分からの回答は次の通り。

「54!いいですよね~
以前に運動経験があるのでしょうかね。

ゾーン3でのトレーニングは、回転数は実際に男性と走る回転数で行うことが望ましいです。
概ね80~90rpmくらいになるでしょうか。

それに上げるのに、ギアが重くなるようですと、脚の筋力が足りないのかもしれません。
ランよりも、バイクのほうが股関節伸展の筋力が必要になりますので。

そこで、ゾーン3を行うときに、
3分重いギア60~70回転→3分軽いギア90~100回転→4分通常ギア80~90回転
と、いろいろな刺激を入れていくことをおすすめします。

そのときにフォームとペダリングを適切に保つように、力まずリラックスして
スムーズに脚を動かすようにしてください。

では、頑張ってください~」

そしてすぐさま、その提案メニューを実践したとのこと!

「お察しのとおり、筋力は少ないと思います。
平地でも男性にちぎられますが、登り坂になると一気に差が開きますので・・・。

今日、ローラー台でゾーン3を10分維持できました。
重いギア→軽いギア→通常のギアでです。
早くメニュー1と2がこなせるように頑張ります!

また何か分からないことがあれば、質問をさせていただきます。
ありがとうございました。」

振り返ってみますと、最初に質問の大雑把さに比べて、
どんどん質問内容が具体的になってきます。

やるべきことが明確になれば、取り組みに対するモチベーションも上がりますし、
集中して実践することが出来て、結果的にパフォーマンスが向上します。

女性サイクリスト、いえ男女問わず何か壁にぶつかったら
詳しい人に聞く、そして実践する、そしてまた聞く、という
繰り返しで、その人にあった上達の道が開けてくるのです。

やる!聞く!やる!聞く!やる!ですね~