2013年6月18日火曜日

IRONMANケアンズ レースレポート

IRONMANケアンズ レースレポート



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Kenji TAKEYA (888)
09:49:35
40-44  (5)
Male  (48)
01:12:25
00:06:12
04:53:28
00:02:31
03:34:58

今回のレースの目標は、パーソナルベスト更新であり、コナスロットの獲得。スロットの獲得は、相手あってのこと、またスロット数の配分という、自分ではどうにもならない要素もあるので、まずは自分のベストを尽くすことに集中することが大切だ。

オールアウトで頑張った宮古島から7週間だったが、動きにキレが戻ってきていたので、目標はPBはもちろんのことサブテン、スロットのためにもエイジ上位に入るために昨年3位に記録、9時間40分に設定。

内訳はスイム1:1520、バイク4:5059、ラン3:2030という構成で、T1がスイムアップ後3分くらい埠頭を走らなければならいのでもう少し時間がかかるかもしれないが、想定の下限でも9時間50分、としていた。

結果として40分には届かなかったものの、直前に見舞われたアクシデントによる打撲の影響が合っても、現状ベストをつくせたし9時間50分は僅かに切り、自己評価としてはとても満足している。


スイムは穏やかな湾内の1.9kmコースを2周回、早めに入水して、集団前方イン側でフローティングスタート。

波と流れはわずかと感じる程度で泳ぎやすく、バトルも第一ブイまでの間にあったものの、手が頭に当たったり、ゴーグルが微妙にずれたり、キックで蹴られた程度で、大事には至らずに、むしろ流れに乗れている恩恵のほうがあった感じ。
ブイも比較的多く配されていたので都度都度ヘッドアップして、大体6ストロークに1回くらい、前方確認して余り流れさずにも済んだ。ブイは微妙に直線的ではなかったので、第二ブイで折り返しては埠頭の大きな観光船を目印に泳いだ。
以前ならばスイムで抜くことなんてありえなかったのだが、今回はここから何人も抜いていけて、冬のトレーニングの成果が実感できた。
1周めのラップを押して確認すると、40分を切っていたので、後から確認すると35分29秒、よしよしとそのままペースを維持する。
2周めも前方確認による流れ防止と、集団でのトラブルに気をつけて、後ろについては前に出たりを繰り返していく。2周目は一度回っているからか短く感じたが、後からタイムを確認したら、スイムアップまで36分47秒、フローティングスタートの位置から桟橋の上陸までの部分もあるからその差の分か。
公式記録では、1時間12分25秒と、去年よりも大幅な向上が確認できてとても嬉しかったし、来年以降のスロット獲得のための向上にはまだまだ改善の余地があるが、それでも現状では大満足!

埠頭でスイムアップしてからT1はまでは3分間程度の長いランで繋ぐ。ウエットを脱ぎ、ヘルメットをかぶりバイクに向かい乗り出すまでに、記録では6分12秒かかっている。自分と同等以上の選手は1~2分速いので、この辺りももっと改善の余地がある。




バイクに飛び乗り、トライヴェントを乗りながら履いて漕ぎ出す。ここではもたつかずにかなり速くスピードに乗せていけた。市街メインストリートでもガンガン抜いていき、ハイウェイに滑りこむ。 バイクコースは長く長く続く直線、時折現れるロータリーでのコーナリング、アウターギアではダンシングでギリギリ超えられる急坂のアップダウンなど、多少の変化はあるものの基本的にはアップダウンは少ない部類で、直線基調。
しかし風が強く、追い風区間では楽に平均40km/h、向かい風区間では頑張っても35km/hを下回るほどで、コナウインドを連想させた。それでも、横風になることはほとんどなく、昨年のコナ、今年の宮古島に比べれば全く問題ない範囲だった。
コースの印象は直線基調でアップダウンと風もあることで、コナのイメージに近く、その難易度を低くした感じか。



今回のバイクのテーマは余力を十分に残してランに移る、というもので、いつでも、フーっと一呼吸をくことを意識。
さらに今回は、遠征のドタバタもあり、KEOパワーのバッテリー低下でパワーが低く出てしまい、心拍数を参考に、自分のパワー”脚”センサーで概ね一定を保って走ることに。遠征前、レース前もドタバタしていて、確認と準備が足りていなかったと猛省。心拍数は150~160bpmの範囲で余裕を持った推移を心がけ、体感的には200~300wの範囲内で漕いだ感じで平均は250wを維持できたと思われる。




レース直前に導入したシテロも問題ないどころか、股下の擦れなどによる皮膚ストレス、腰や背中の負担を減らしてくれて、アップダウンも向かい風の低い姿勢も楽にこなせた。ダンシングで腰が干渉せず漕ぎやすく、コーナリングでも後に腰を移動させやすくオールラウンドに良い感じだ。
補給はエアロボトルにパワージェル12個、PowerBar6個、一口羊羹2個をフルに摂り、エネルギー切れも感じることはなかった。水分はボトル換算で4本弱ぐらいの摂取だった。




ランはバイクレグで負担を抑え、補給を十分に摂っても、やはり中盤以降きついものはキツイ!
入りは4’30”で10kmまではキロ4分台だったのだけど、それから徐々に5分台へと低下してしまった。直前に痛めた臀部の負担を感じ、着地のたびに鈍痛が伝わってくる。しかし、明確な痛みではないので、そのまま何とかペースを保ち続けた。




しかし、20km近くになると、下腿も痛みだし、
ペースは5’30”まで落ち込むことがあったが、日本人アスリート二人に抜かれ、なんとか食らいつきたい、と僅かにピッチを上げてペースを5分くらいまでに回復させる。




ケアンズ市内の応援が凄まじく、ラン後半はそこを周回するとてもナイスなレイアウトで、ランのキツい後半に応援が多く得られるとてもいいコースだった。そして、公園内を走るレイアウトだったので、そこに公衆トイレに駆け込んだりも出来たので良かった。
ラン後半にはシャワーも降り、暑さが和らぎ走りやすいコンディションになったのも救いだった。コナのスロットのためにも、失速は最小限に留めたい、とすれ違う日本人アスリートの刺激、応援をバックに、ラスト2kmはペースを上げてフィニッシュすることが出来た。




結果的にエイジ5位でロールダウンを待たずにコナのスロットを獲得することが出来た。6位までの差は3分弱、そして4位までには2分差、と前後とも僅差で繋がっている。
どれかスイム、バイク、ラン、どれかが僅かに遅れていても、あるいは速ければ、順位が入れ替わる。





スイムはまだ今の取り組みでも、タイムアップは可能だと考えられるが、今後の課題はランのペースアップが急務だ。スイムの差をバイクで取り返す展開で、ラン勝負になった時には、今の走力では歯がたたない。そして、トランジッションもまだまだ短縮の余地がある。今回であれば、T1T2でのスピードアップで4位になれたかもしれない。スロットが4つだったならば、致命傷だったことを考えると、これも改善課題だろう。

次回、IRONMANジャパン、そして6週間後のIRONMANコナと続く、後半ピリオドに向けてランのスピードアップにトレーニングを再構築していこうと思う。
ちなみに宮古島→ケアンズは7週間で、回復とパフォーマンスは間に合ったので、次回も慎重を期す必要はあるが、しっかりと7月~8月中旬までトレーニングをこなしたいと思う。
いろいろと仕事が詰まっているので、バイクはイベントで補填して、スイムは積極的に朝スイムを継続、ランは涼しい早朝か夜間に、少しまとまった距離の走りこみで、ペースの低下を防げるように計画、実行していこう。